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「マイナンバー預金口座」今できる最速7500円ひも付け法

知っ得・お金のトリセツ(73)

年明けから始まった「マイナポイント第2弾」。マイナンバーカードさえつくれば誰もが最終的には最大2万円もらえるはずの施策だが、行程は長く複雑だ。中でも最も分かりにくいと評判なのが、7500円の値打ちがある預貯金口座とのひも付け作業。ひも付けると何ができ、何ができないのか? 実際の作業はいつから、どうすればいいのか? 現時点で実際にひも付けが可能な最速の方法を紹介する。

第2弾の対象は3つ カードづくり・保険証化・口座ひも付け

今年から始まった「第2弾」は「第1弾」と異なり、対象の行為が3つに分かれている上、もらい方も2パターンなのがややこしい。土台にあるのは当然カードづくり。マイナンバーカードの入手後、所定の手続きを踏んで自分が選んだキャッシュレス方法で決済することで最大5000円分がキャッシュバックされる。使った額の25%が還元される仕組みなので5000円分もらうには2万円を消費(もしくはチャージ)する必要がある。大家族なら「掛けることの人数分」付与されるのが魅力のマイナポイントだが、4人家族なら8万円、5人家族なら10万円となかなかの額の消費が前提なのだ。

一方、その後に進む2つのひも付け作業、「健康保険証」「公金受取口座」については登録するだけでそれぞれ7500円分のマイナポイントが付与される。実際にいつもらえるかは未確定だが、岸田文雄首相は先日国会で「6月ごろ」と答弁している。健康保険証化については以前もこのコラムで書いたが(「マイナ健康保険証」まもなくスタート、不安に答える)、所要時間数分で簡単だ。いわばタダでもらえるものなので取りこぼしなく手続きしよう。

「公金受取口座」の登録は春以降

問題なのは新しい概念である「公金受取口座」の方だ。災害時や経済状況の激変時に政府がプッシュ型でお金を配る際、受け皿となる口座を登録しておく仕組み。2年前の特別定額給付金10万円の受け取りに際して、個人は自治体に振込先口座を連絡した。「あれを使ってよ」と思わないでもないが、当時収集した情報は一度きりしか使えず廃棄する定め。今後はあらかじめ自分が選んだ口座を1つ登録しておくことで迅速な受給が可能になるわけだ。他に年金や児童手当など他の公金もその口座で受け取ることができる。あくまで任意。イヤならば今後も都度知らせることで受給は可能だ。

デジタル庁の設置とともに昨年9月以降動き出した制度であり、今はシステム構築の真っ最中。健康保険証と異なり、現時点でひも付け作業を完了することはできない。準備ができ次第、春以降、政府が運営するマイナンバーを使ったサービスのポータルサイト「マイナポータル」から入って手続きを取ることが可能になる。

確定申告を利用して登録する方法もある

ただ、現時点で「最速」で一歩を踏み出す手がある。マイナンバーカードを使った確定申告を利用する方法だ。医療費がかさんだ場合の医療費控除など、昨年1年間で払いすぎた所得税を還付してもらう目的で確定申告をすると、最後に振込先を聞いてくるステップがある。そこに今年から新たに「公金受取口座として登録申請しますか」の項目が加わった。「登録する」にチェックを入れておけばいわば「予約完了」。実際の登録自体はマイナポータル経由と同様春以降だが、今後追加で必要な作業はない。ふるさと納税をした人(ワンストップ特例を使わない場合)や住宅ローン控除の1年目などで今年確定申告をする場合、同時に口座登録を済ませておくと便利だ。確定申告期間は毎年2~3月だが、還付申告については年が明ければ可能。今でもできる。

紛らわしいのは「預貯金口座付番制度」という別のひも付け制度の存在。こちらの届け出先は国ではなくて金融機関。預金者が任意でマイナンバーを届けることで金融機関をまたいだ複数口座をマイナンバーでひも付け管理ができる。今までは預金者にとってのメリットはあまりなかったが、今後は預金保険機構を仲立ちに相続時などに一括して口座情報を取得できるようになる。一方で行政が税や社会保障サービスに必要な「資力調査」に使うこともあるのはこちらの制度だ。似て非なる2つの「預金口座とマイナンバー」の関係、分けて頭を整理しておこう。

山本由里(やまもと・ゆり)
1993年日本経済新聞社入社。証券部、テレビ東京、日経ヴェリタスなど「お金周り」の担当が長い。2020年1月からマネー・エディター。「1円単位の節約から1兆円単位のマーケットまで」をキャッチフレーズに幅広くカバーする。

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