丸紅、一時3%高 肥料など農業資材好調
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22日の東京株式市場で丸紅株が一時前週末比28円(3%)高の1062円50銭まで上昇、年初来高値を更新し、2018年10月以来約3年ぶりの高値を付けた。資源分野に加え、肥料や農薬など非資源分野も収益が伸びている。アナリストによる投資評価の引き上げもあり、買いを集めた。

終値は1%高の1047円だった。丸紅株は昨年末と比べ5割強上昇。資源高などを背景に商社株の上昇が続くなか、上昇率は総合商社7社で最も高い。
11月2日に22年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比57%増の3500億円になる見通しだと発表した。資源関連以外で目立つのがアグリ事業の好調だ。米国などで農業資材の需要が拡大し、今期の純利益は最も高い金属事業(1560億円)に次ぐ、430億円を見込む。
野村証券の成田康浩氏は19日、同社株の投資判断を3段階で真ん中の「中立」から最上位の「買い」に引き上げた。財務体質が改善しており「自社株買いについて検討するなど株主還元の拡充が打ち出された」と成田氏は評価した。
一方、年初から大きく上げてきただけに、市場では「商品市況がピークアウトすれば、戻り売りの可能性もある」(いちよしアセットマネジメントの秋野充成取締役)との声もあった。

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