イーグル工業、5%高 純利益予想の上方修正を好感
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22日の東京株式市場でイーグル工業株が続伸し、一時前日比51円(5%)高の1015円と約3週間ぶりの高値をつけた。21日に2022年3月期の連結純利益予想を上方修正すると発表。自動車や船舶向けの販売好調を評価した買いが集まった。

終値は44円(5%)高の1008円と、22日の東証プライム市場で5番目に値上がり率が大きかった。売買高は前日の6倍近くに膨らんだ。
22年3月期の純利益は前の期比40%増の56億円と、従来予想(38億円)を5割近く上回った。供給網の混乱で落ち込んでいた自動車の生産が一定程度回復し、液体の漏れを防ぐ「メカニカルシール」などの販売が見込みを上回った。「半導体などの部材不足による減産影響を厳しく見積もっていたが、想定よりは部品の需要が回復した」(イーグル工業)という。
日本の製造拠点から海外へ輸出する販売経路も持つため、円安も追い風となった。「1円の円安で営業利益が9000万円程度押し上げられる」(同社)という。auカブコム証券の河合達憲氏は「PER(株価収益率)が10倍以下と割安感がある」と話す。ただ、この日の上昇で株価チャートに「窓」と呼ばれる空白が生じ、短期的な過熱感を警戒する声も聞かれた。

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