みずほ頭取「原因特定できず」 今年5度目の障害
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みずほフィナンシャルグループ(FG)で20日、傘下のみずほ銀行とみずほ信託銀行の全国の店舗で入出金や振り込みなどの取引が一時できなくなるシステム障害が起きた。みずほ銀行では2021年に入って4度のシステム障害を起こし、今回が5度目となる。記者会見した坂井辰史社長は「再発防止に取り組んでいるなかで、極めて重く受け止めている」と陳謝した。
20日の営業開始時から窓口での取引ができなくなった。外国送金など一部を除き午前10時ごろにほぼ回復、正午ごろには全面的に復旧した。ATMやインターネットバンキングは通常通り稼働していた。
復旧に時間がかかった外国為替取引では11件、合計3500万円分の送金に遅れが生じ、当日中に処理ができなかったという。店舗の窓口でしか取引できない高額の振り込みを見送った利用客もいたとみられる。
19年に稼働した勘定系システムと各店舗の端末などをつなぐ部分の装置で故障が発生したことが判明しているが、みずほ銀行の藤原弘治頭取は「原因ははっきりとは特定されていない」と述べた。みずほは機器を納入した富士通などITベンダーと原因究明を進める。
坂井社長は自身の経営責任について「再発防止をさらに強固なものにしていく必要がある。それをしっかりやることが私の責任のあり方だ」と語った。
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