みずほ銀行のシステム障害が復旧 午後5時から記者会見

みずほ銀行は20日午後、「12時頃にシステムが復旧しすべての取引が可能」となったと発表した。同行ではシステム障害で一時すべての店舗窓口で入出金や振り込みなどの手続きが出来なくなっていた。システム障害は今年だけで5度目になる。みずほは午後5時に記者会見を開く。坂井辰史みずほフィナンシャルグループ社長や藤原弘治頭取らが出席して、詳しい原因などを説明する。
ATMやインターネットバンキングは通常通り利用できていたが、窓口での振り込みや外国送金、融資業務などが受け付けられなかった。10時頃に外国送金などの一部業務を除き復旧が進み、12時頃に全システムが復旧しすべての取引が可能になった。
窓口でしか受け付けられないものもあり、都内のみずほ銀の店舗では「税や公金の支払いができない」と説明していた。またATMでの振り込みは窓口手続きよりも上限額が低いため、高額の振り込みが復旧まで難しいケースもあったようだ。システム障害の影響で急きょ他行で取引したケースなどの費用負担は個別対応で検討するとしている。
障害が起きたのは、2019年に全面稼働した新勘定系システム「MINORI」の業務システムで、国内外への送金や預金口座の開設などの手続きが一時全面的に止まった。
障害はシステム機器の故障が発端で、その後にバックアップの系統への切り替えも機能しなかったとみられる。みずほ信託銀行でも同様の障害で一時窓口取引を停止した。
店舗を訪れた60歳代会社役員は「またか、と思った。ATMは使えても法人は窓口利用も多いはず。しかもお盆明けの20日の金曜日。今日手続きしないといけない人もいるのでは」と話し「みずほ大丈夫なのだろうか」と心配そうな様子だった。
加藤勝信官房長官は20日の閣議後の記者会見で、みずほ銀行でトラブルが相次いでいる状況に「金融機関の信頼を損ない、誠に遺憾だ」と発言。原因究明と再発防止の取り組みが必要だと指摘した。
みずほ銀行では2月末から2週間足らずでATMに通帳が取り込まれるなど4件のシステム障害を起こしたばかりだ。みずほ銀行は「大変なご心配・ご迷惑をおかけしておりますことを深くおわび申し上げます」とコメントした。
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