セブン&アイ、一時4.5%安 米コンビニ事業に成長懸念
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19日の東京株式市場でセブン&アイ・ホールディングス株が一時前日比4.5%(248円)安の5275円と、2カ月ぶりの安値をつけた。同社は米国のコンビニエンスストア事業に注力している。インフレ加速で米小売り大手の決算が大幅減益となるなか、業績の下振れ懸念が強まり売りが優勢となった。

終値は4%(221円)安の5302円だった。セブン&アイは2021年に米国のガソリンスタンド併設型コンビニ「スピードウェイ」を買収した。米国を中心とした海外コンビニ事業は営業利益が23年2月期には2140億円と、国内コンビニの2303億円に迫る見通し。増益率では34%増で国内の3%増を大きく上回る。
国内市場が縮むなか海外事業を「成長のメインドライバー」に据えてきたが、物価高が加速し米国の個人消費には陰りがみえる。投資家は業績の下振れを警戒している。
米ディスカウントストア大手のターゲット株は18日に25%安となった。同日公表した22年2~4月期決算で純利益が前年同期比で半減したことが嫌気された。岡三証券の金森淳一氏は「セブンの業績にはいまのところ大きな影響はないようだが、ガソリン高が続くと逆風になると市場はみている」と指摘する。

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