アイシンが6%高 「EV部品など拡大に2700億円」を好感
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19日の東京株式市場でアイシンの株価が7営業日続伸した。前日比265円(6%)高の4575円と約3カ月半ぶりの高値水準で取引を終えた。18日に電動車向け部品の生産拡大に5年間で2700億円を投資する計画を発表した。脱炭素社会の実現に向けた取り組みを評価する買いが入った。

同社は前日に初開催したESG(環境・社会・企業統治)説明会で、供給した部品を搭載する電気自動車(EV)などについて、2025年をめどに消費エネルギーのパフォーマンスを示しガソリン車の燃費に相当する「電費」を10%以上向上させる方針を示した。
市場からは「カーボンニュートラル(温暖化ガス排出量実質ゼロ)への広範な取り組みが確認でき、好印象だった」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の岩井徹氏)との声が聞かれた。30年には、生産に関わる二酸化炭素(CO2)の排出量を13年比で半減させる方針だ。
JPモルガン証券は19日、アイシンの22年12月の目標株価を4400円から4800円に引き上げた。担当の岸本章氏は「(アイシンは)内燃機関の印象が強いが、電動領域で成長シナリオと収益化の道筋が見えれば、株式市場からの評価につながる可能性がある」とみていた。

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