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日銀審議委員、リフレ慎重派に交代 政策への影響注目

(更新)

政府は19日の閣議で、日銀審議委員に岡三証券グローバル・リサーチ・センター理事長の高田創氏と三井住友銀行上席顧問の田村直樹氏を充てる人事を決定した。金融緩和に積極的な「リフレ派」である片岡剛士氏が23日に任期満了となり、大規模緩和を続けてきた日銀の政策決定に影響が生じるかに注目が集まっている。

高田氏は片岡氏の後任で、田村氏は三菱東京UFJ銀行(現三菱UFJ銀行)出身の鈴木人司氏の後任となる。2人の審議委員は24日付で就任する。任期は5年だ。

高田氏は日本興業銀行(現みずほ銀行)に入行後、みずほ総合研究所などでエコノミストとしてキャリアを築いてきた。田村氏は三井住友銀行でリテール部門の統括などを務めたほか、銀行界の調整役を担う全国銀行協会の企画委員長を経験した。

高田氏は大規模な金融緩和の副作用を問題視する発言が過去に多く、岸田文雄政権が審議委員に指名したことに市場には「金融緩和の修正に向けた布石では」との見方がくすぶる。審議委員に占めるリフレ派の比率が減ることで日銀の政策決定過程が微妙に変化する可能性があるためだ。

日銀の金融政策は日銀政策委員会が議論のうえ多数決で決める。顔ぶれは日銀総裁と2人の副総裁、6人の日銀審議委員の9人だ。亡くなった安倍晋三氏は首相在任時に金融緩和を持論としていた黒田東彦総裁やリフレ派とされる若田部昌澄副総裁を選び、メンバーを入れ替えた。

特に片岡氏は最も金融緩和に積極的だとされる。ここ最近の金融政策決定会合でも「緩和をより強化することが望ましい」とし、総裁が提示した金融政策の議案に対して反対票を投じてきた。高田氏が後任となることで強力な金融緩和を求める声が徐々に薄まっていく可能性がある。

23年春には黒田総裁や若田部副総裁の任期も切れる。金融政策の先行きに注目が集まるなか、首脳人事にも政官界の関心が高まっている。

高田 創氏(たかた・はじめ)
82年(昭57年)東大経卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。86年英オックスフォード大修士課程修了。みずほ総合研究所常務執行役員などを経て、20年より岡三証券グローバル・リサーチ・センター理事長。神奈川県出身。63歳。
田村 直樹氏(たむら・なおき)
84年(昭59年)京大法卒、住友銀行(現三井住友銀行)入行。専務執行役員などを経て、21年より上席顧問。京都府出身。61歳。

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