/

毎日使う電気・ガス代の節約 小さな工夫が意外と効果的

値上げの夏を乗り切る インフレに負けない家計術(中)

電気代やガス代の値上げが止まらない。原因は燃料である石油やLNG(液化天然ガス)の世界的な価格高騰だ。ファイナンシャルプランナーの平野雅章さんと消費経済ジャーナリストの松崎のり子さんに聞くインフレに負けない家計術。2回目は「水道・光熱費・通信費」の節約技を紹介する。

スゴ技9 省エネ家電に買い替える

購入後10年以上経過したような家電は即買い替えるべしと専門家は口をそろえる。「古い家電はエネルギー効率が悪く、電気代高騰のあおりをまともに受ける。家電の価格も上がる可能性があるので、買い替えるなら早めが得策」(平野さん)

「資源エネルギー庁の資料によれば、最近の省エネ家電は、10年前の製品と比べると冷蔵庫なら約40%、エアコンは約17%も消費電力が少ない。買い替えは先行投資になる」(松崎さん)

家電の型番を入力すると、買い替えでどのぐらい電気代が節約できるかを調べられるという「しんきゅうさん」(運営:環境省)というサイトもある。まずは自宅の家電を総点検してみよう。

スゴ技10 節水・節電アイテムを投入する

シャワーヘッドは節水タイプに取り替えると、水だけでなくガス代の節約にもなる。照明はLEDタイプに交換しよう。54Wの白熱電球を9WのLEDランプに交換すると、年間で約2430円の電気代を節約できる(年間2000時間使用の場合。資源エネルギー庁調べ)。初期コストはかかるが、長い目で見れば節約効果は大きい。

スゴ技11 冷蔵庫は物を詰め込まない

家庭内で最も電気を使う家電は冷蔵庫だ。「冷蔵室に入れる食品を少なめに保てば、庫内の温度を控えめに設定しても十分に冷え、消費電力を抑えられる。見通しのよい庫内なら、食材の使い忘れのロスを防げるメリットもある」(松崎さん)

庫内の温度が上昇すると、冷やすために電力を使うので、熱いものは冷ましてから入れる、扉を開けっぱなしにしないなど、日々の使い方にも気を配りたい。

スゴ技12 クーラーは冷房温度を少し上げる

在宅勤務でエアコンの利用時間が長くなった家庭も多い。夏場は冷房がよく利く住環境を整えることで電気代を節約できる。「日差しを遮る遮光カーテンを使うと冷え方が違う」(松崎さん)。また、扇風機を併用して体感温度を下げれば、その分、エアコンの設定温度を上げることができる。フィルターの掃除や、室外機の周りに物を置かないようにすることでも、省エネ効果は高まる。

資源エネルギー庁のデータによると、外気温31度の時、エアコンの設定温度を27度から28度に上げると、年820円の節約に。稼働時間を毎日1時間短くすると年510円の節約になるという。

スゴ技13 スマホは大手通信会社のオンライン専用プランに変更

大手通信会社3社は2021年にオンライン専用の格安料金プランをスタートした。月3000円程度の料金で20GBまでのデータ通信が利用可能だ。サポートや手続きはオンラインのみ、キャリアメールが使えないなどの制約はあるが、格安SIMの利用をためらっていた人にとっては通信費節約の有効な選択肢になった。

料金的にはほぼ横並びだが、各社プランには違いがある。NTTドコモの「ahamo」は5分までの通話が無料。auの「povo2.0」は基本料金がゼロでデータ量や通話などを自由に組み合わせる仕組み。ソフトバンクの「LINEMO」は、LINEの利用がデータフリーだ。

「通信会社を乗り換えることによる違約金相当額はすぐに回収できるので、現在使っている通信会社に合わせる必要はない。利用状況に応じて、月額が下がる会社を選ぼう。新規参入の楽天モバイルには、さらに安いプランがある。同社の通信エリアに不安がないなら、乗り換える手もある」(平野さん)。

スゴ技14 値ごろ感があるのは3GBプラン

毎月使うデータ通信量が20GBに届かない場合は、月額約3000円でももったいない。

「個人のマネー相談を受けているが、相談者の通信費を見ると、自宅にWi─Fiがある場合、スマホでは月3GBも使っていない人が少なくない。この場合はオンライン専用プランより、UQモバイルやワイモバイルといった大手通信会社のセカンドブランドの少量データのプランを選ぶ方がコストを下げられる」(平野さん)。例えば、ワイモバイルの3GBプランは、家族割適用で月990円だ。

スゴ技15 自分に合うオプションプランを追加

スマホの使い方は個人差が大きい。基本の料金プランだけでなく、多様化しているオプションプランの中身に注目してみると、より安く、快適なスマホ環境が手に入る可能性もある。

「スマホの通話料は使用量に応じて課金されるので、通話が多いなら、かけ放題を付けた方がお得だ。ただ、通信会社によって料金や内容に幅があるので、比較検討することが欠かせない」(平野さん)

他にもカウントフリーと呼ばれる、特定のアプリやサービスには、データを消費しないプランもある。例えばBIGLOBEモバイルのエンタメフリー・オプションは、月308円で、YouTubeなどで使ったデータ通信が無料(カウントフリー)となる。

月の途中でデータ残量が不足し、追加購入をしているような人は、よく使うアプリやサービスのカウントフリープランを活用することで通信費を節約できそうだ。

インフレに負けない家計術、3回目となる明日は「保険料」「家計管理」の節約技を紹介する。

(ライター 大上ミカ)

[日経マネー2022年7月号の記事を再構成]

日経マネー 2022年7月号 ウクライナ危機後も続く ニューノーマル相場に勝つ
著者 : 日経マネー
出版 : 日経BP (2022/5/20)
価格 : 750円(税込み)
この書籍を購入する(ヘルプ): Amazon.co.jp 楽天ブックス

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

資産形成に役立つ情報を届ける月刊誌『日経マネー』との連動企画。株式投資をはじめとした資産運用、マネープランの立て方、新しい金融サービスやお得情報まで、今すぐ役立つ旬のマネー情報を掲載します。

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

関連企業・業界

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン