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ポイントの勢力図に異変 PayPay加わり4強から5強に?

最新ポイント活用術(1)

新型コロナウイルス禍の在宅勤務の普及や物価上昇を受けて、ポイントを効率的に貯める「ポイ活」が広がっている。上手に貯めれば大きな節約につながる。4大共通ポイントを中心に最新動向を探った。4回に分けて紹介していく。

節約好きな人にはおなじみのポイ活(ポイント活動)経済圏。このポイ活市場で異変が起きている。盤石といわれた最大級の経済圏・楽天グループで昨年、獲得できる「楽天ポイント」の改悪が始まったからだ。一方、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)と三井住友フィナンシャルグループは10月、「Tポイント」と「Vポイント」の統合に向けた資本・業務提携を発表。会員数は最大規模となる見通しだ。今後勢力図はどう変わるのか、お得なポイントはどれかを探っていこう。

ポイ活とは、買い物などで貯まったポイントをお金の代わりに使う活動のこと。その手段は豊富だ。実店舗や電子商取引(EC)サイトでの買い物、クレジットカードや電子マネーの利用、ポイントサイト経由でのサービス登録などにより、ポイントを貯められる。市場調査会社を手掛ける矢野経済研究所がまとめた「ポイントサービス市場に関する調査(2022年)」によると、国内ポイントサービスの市場規模(ポイント発行額ベース)は拡大傾向にある。22年度は前年度比2.5%増の2兆1533億円を見込んでいる。

ソーシャルレンディングサービスのLENDEXが20~60代を対象に実施した調査では、約8割が「足元の値上げにより生活に影響が出た」と回答。その対策(複数回答)として20~50代の各年代で首位に挙がったのが「ポイ活」だった。60代も約4分の1がポイ活を挙げた。

激化するポイント競争

「共通ポイント」は家電量販店や小売店などが独自に展開するポイントとは異なり、外部企業も幅広く利用できるのが特徴だ。楽天ポイントとTポイントに、NTTドコモの「dポイント」と、三菱商事などが出資するロイヤリティマーケティング(東京・渋谷)の「Pontaポイント」を加えた4つが、4大共通ポイントとされる。

Tポイントは03年に業界に先駆けて展開を始め、ファミリーマートなど幅広い企業と契約を結んだ。「当時は排他条件付き取引で、今でもTポイントしか使えない実店舗は多い」と、ポイントサービスに詳しいポイ探の菊地崇仁代表は指摘する。だが、Pontaとの2強体制後の14年に楽天、15年にドコモが参入し、風向きが変わる。すでに共通ポイントが利用できる加盟店において、他の共通ポイントを導入する「マルチポイント化」が進んだからだ。象徴例がファミリーマートだ。19年から楽天やドコモの導入を始めた。マルチポイント化が進み、Tポイントの独占契約が崩れていった。 

22年3月末にはヤフーが「Yahoo!ショッピング」などでのTポイントの付与・利用を終了。Zホールディングス傘下の「PayPayポイント」に切り替えた。これによって、新たな勢力競争が激化し始めた。

利用規模で優位に立つ楽天やドコモが、決済サービスや携帯キャリアとの連携でシェアを拡大。その一方で、楽天がポイント獲得などの条件を改悪するなど、状況は刻一刻と変わっている。先述のTポイントはVポイントとの統合で「復活の可能性がある」(菊地さん)との声も聞かれる。次回から各ポイントの特徴や賢い活用術を見ていこう。

PayPayポイント開始で勢力図に変化?


Zホールディングス傘下のPayPayが、PayPayポイントの外販を始める。従来、ポイントキャンペーンなどの販促施策はPayPayが主導して行っていたが、店舗開業や企業の創業の周年記念など、店舗側がタイミングや還元率を設定できるようになる見通し。

これまでPayPayポイントはソフトバンクとヤフーの関連サービスでしか貯められなかった。そのため自治体と協力して、還元率の良い大型キャンペーンを開催してはいるが、平常時では貯まりにくいとされてきた。ポイントカード提示に近い仕組みで利用できるようになれば、楽天に次ぐポイント発行数を誇るサービスとして、さらなる発展が見込まれそう。
もっとも、「PayPayポイントは自治体の負担が大きく、コロナ後に原資の確保ができるか注目したい」(菊地さん)。菊地さんは、「銀行や証券など金融サービスとの連携面で弱さもある」と指摘する。

(井沢ひとみ)

[日経マネー2022年12月号の記事を再構成]

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