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みずほ木原氏「人の意見聞き、大胆に変える」

記者会見の主なやり取り

みずほフィナンシャルグループ(FG)は17日、システム障害の改善計画と首脳人事について記者会見で説明した。藤原弘治銀行頭取、木原正裕次期FG社長、加藤勝彦次期頭取のほか、小林いずみ取締役会議長、甲斐中辰夫指名委員長が参加した。主なやりとりは以下の通り。

藤原頭取「木原新社長の就任日は2月1日の予定。坂井辰史FG社長が体調不良により医師の指示に従って治療に専念することになった。4月1日の交代予定を前倒しした」

木原次期社長「最優先すべきは顧客にみずほのサービスを安心して利用していただくこと。一連の障害に対する深い反省のもと、不退転の決意で臨む。これまでの発想、行動、日常を変え、お客様、社会に向き合う人材を育み、誰もが自律的に行動し、建設的に議論できる組織にみずほを変革する。これが経営のコミットメント」

甲斐中指名委員長「木原氏は視野が広く、決断力があり常に物事を冷静に判断でき、管理能力に優れた人物だ。そして何より、社員のやる気を引き出して前に進めるリーダーシップがある。まさにこのタイミングにおけるグループ最高経営責任者(CEO)を託すにふさわしい人材であると、指名委員全員の意見が一致した」

木原氏「本格的なDX(デジタルトランスフォーメーション)時代にみずほが提供できる価値を模索したい。アジアをはじめとする海外、成長が期待できる分野への投資も積極的に推進していく。社員の成長につながる人材投資、安定的な業務運営、戦略的な業務展開、IT(情報技術)デジタル領域の投資も積極的にやる。受け継ぐべきは受け継ぎ、さらに発展する。変えるべきところは大胆に変えていく」

加藤次期頭取「銀行員のキャリアは34年のうち23年が現場の経験だ。オペレーティングエンティティーを預かるものとして最優先すべきはシステム、事務の安定稼働だ。お客様と社員の声をしっかり経営に反映していく。施策、人員、経費、投資を機動的かつ継続的に見直しをかける」

――なぜ、みずほだけシステム障害が頻発するのか。

木原氏「真摯に反省しないといけない。現場の実態に向き合えていたか、現場の思いや意見を吸いあげていたか、ここがポイントだ。個人の気づきを共有化して価値観を1つにして経営として還元する」

――旧3行のバランス人事ではないか。

木原氏「3行のかけ算かという点については、この環境で会長、CEO、頭取の資質を指名委員会で見極めた結果。かけ算にはなっていない」

甲斐中氏「3行統合から20年以上たっている。社員の中でも旧行意識は0人ではないが非常に薄い。危機的な状況での人選だから、バランスをとるとか、興銀支配を維持するということを指名委員会が考えるなら、それは指名委員として失格。適材適所で配置を考えた」

――取締役会の強化は。

小林取締役会議長「すべてのスキルを持った人間を取締役にするのは現実的ではない。外部知見を適宜、積極的に活用して、検証していく」

――これまでの策に問題はないか。

藤原氏「(新勘定系システム)『MINORI(みのり)』のリリース後に保守運営フェーズに転換した。その後に現場実態をしっかり見て経営資源をはるべきだったという反省もあるが、なにより過去、2002年、11年の反省を風化させないことが最も大事なことだったと考えている」

――自分なりのカラーは。

木原氏「私の特長は人の意見を聞くところ。その観点からカルチャーを作っていきたい。こういう立場でも社員の現場に入って意見を戦わせながらよりよいみずほを作っていきたい」

――坂井辰史社長からの言葉は。

木原氏「治療に専念しており、言葉は頂戴していない」

――4月以降に収益計画を引き下げる覚悟はあるか。

木原氏「現場実態を把握して安定稼働の観点からギャップがないか確認している。その過程で必要な投資をしていく。一方で、5カ年計画よりも粗利益は進捗している。その点からコストをしっかり吸収しながらやれる可能性がある。今の段階で引き下げるつもりはない」

――企業風土改革はできるか。

甲斐中氏「木原さんが有能でも1人の陣頭指揮で巨大組織を動かして変えるのは困難。私は日本航空(JAL)改革に関与したが、官僚的な組織が活力ある組織に変わったのは、活力ある組織に変えることをトップが言うだけではなく、みんなの運動として盛り上がったから成功した」

――佐藤康博会長は引責辞任か。

甲斐中氏「任期満了による退任だ」

――口座解約などの影響は。

木原氏「ビジネスへの影響は一定程度ある。口座解約が少しあるのは事実。説明で信頼回復して影響を極小化していく」

――トップに就く準備はできているのか。

木原氏「去年から一連の再発防止策に関与している。このグループをリードする覚悟はもっている。いろんな経験で乗り越えてきた自負はありストレス耐性はある。支えて頂きながら強い覚悟でやる」

加藤氏「安定稼働していくために必要なことをやってきた。トップマネジメントになる準備はしてきた」

――坂井氏退任に至る経緯は。

甲斐中氏「金融庁から昨年11月に経営責任の明確化を求められた。そういう中で退任の申し出があった。我々が直接引導を渡したわけではないが、客観情勢から言ってやむを得ないと了承した」

――外部からの登用は考えたか。

甲斐中氏「外部のCEOを招へいするという選択肢は当然あった。外部の調査機関に依頼して候補者をリストアップしてもらう段階では外部候補者もいた。メガバンクは複雑で専門知識が必要で外部からまったく知識のない人がCEOをつとめるのは難しい。専門知識がある人ではそういう方がいなかった」

――兄弟が政界にいる影響は。

甲斐中氏「CEO選任の時に弟が政治家(木原誠二官房副長官)ということは考えていない。プラスになるとも思っていない。金融庁や財務省は論理やファクトで筋の通った行政を心がけており、政治家を利用した空中戦は最も嫌う」

木原氏「監督官庁とは真摯に対話を続けて、変えるべきことは変えていく。判断を曇らせることはない」

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