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日銀の資金繰り支援、半年間延長へ 決定会合で議論

(更新)
金融政策決定会合に出席するため、日銀本店に入る黒田総裁(18日午前)=代表撮影

日銀は18日の金融政策決定会合で、新型コロナウイルスの感染拡大に対応した大規模な金融緩和策の維持を決める見通しだ。低金利環境や金融市場の安定を保つことで、コロナ禍からの回復をめざす日本経済を下支えする。9月末に期限を迎える企業の資金繰り支援策は、2022年3月末まで半年間延長する方向で議論するとみられる。

日銀は17日から2日間の日程で決定会合を開いた。黒田東彦総裁が18日午後に記者会見し、決定内容を説明する。

短期金利をマイナス0.1%、長期金利の指標になる10年物国債利回りを0%程度に誘導する長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)は現状を維持する公算が大きい。年12兆円を上限に上場投資信託(ETF)を必要に応じて買い入れるといった市場安定策も継続する方針だ。

焦点はコロナ対応の資金繰り支援策の扱いだ。日銀は現在、コロナ対応融資を手がける金融機関に有利な条件で貸し出しの原資を供給する特別オペ(公開市場操作)と、主に大企業の発行するコマーシャルペーパー(CP)・社債を計20兆円を上限に買い入れる措置を実施している。

政府は5月、政府系金融機関による実質無利子・無担保融資の申込期限を年末まで半年間延長した。こうした動きを踏まえ、日銀内でも支援策の延長は既定路線との見方が大勢を占める。延長期間は半年間になる見通しだ。日銀内ではワクチン接種の加速などで経済・金融環境がどう変わるか7月会合まで見極めたいとの声も一部で出ていた。ただ、企業や金融機関に安心感を与える狙いもあり、今回の会合で延長を決める公算が大きい。

景気判断については、おおむね現状認識を維持する方向とみられる。4月の決定会合では「コロナの影響で引き続き厳しい状態にあるが、基調としては持ち直している」としていた。東京都などを対象にした緊急事態宣言が長引いたことで対面型サービスでは厳しさが目立つものの、海外の景気回復を背景に輸出や生産活動は好調だ。今後、景気が持ち直していくシナリオも維持するとみられる。

海外の中央銀行は経済の回復や物価の急上昇を受け、コロナ対応で強化した金融緩和策の見直しを探っている。米連邦準備理事会(FRB)は16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、これまで24年以降としてきたゼロ金利政策の解除時期の見通しを23年に前倒しした。カナダ銀行(中銀)は4月に国債購入の減額を決め、緩和の縮小に舵を切りつつある。

日銀の物価上昇率見通しは23年度でも1%にとどまる。2%の物価目標を掲げるなか、大規模な金融緩和を続けざるをえない状況だ。金融政策の正常化を探る海外主要中銀との方向感の差が目立ち始めている。

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