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ポイント・クーポンは徹底活用 でもムダづかいは禁物

ポイント・クーポン活用術(4)

今月はスマートフォンを有効活用しつつ、クーポンで買い物するときの割引、ポイ活で未来の割引を手に入れる方法を考えてみました。しかし、割引クーポンやポイント還元に夢中になってしまい、忘れてはいけない「大原則」があります。

それは「そもそもムダづかいをしたら、どんなクーポンもポイントも無意味」ということです。

必要な消費かじっくり考慮

別に買わなくてもいい物を、ポイントや割引につられて手を出してしまうようでは、そもそも節約に寄与しません。その消費は本当に必要なものか、じっくり考え、その必要な消費をさらに安く手に入れる手段としてポイントとクーポンを活用したいものです。

同様に、割高な消費をしてしまうようではポイントやクーポンのメリットも打ち消されてしまいます。他店なら100円安く買える日用品を、50円分のクーポンがあるからとその店で買うぐらいなら他店に行くべきです。

電子商取引(EC)サイトで買い物をすると「ポイントを考慮した実質価格」が表示されることがありますが、実店舗でも実質価格での比較をする感覚は忘れずにいたいところです。

ポイントやクーポンの賢い活用術を極めようとするなら、それだけをチェックするのではなく、ライバル商品やライバル店舗の価格情報なども知っておく必要があります。消費生活に対する全般的な意識向上が欠かせないというわけです。

ポイントは使わなければ「割引ゼロ」に注意

また、ポイントについてはためるだけでなく、しっかり使うことも考えましょう。クーポンはその場で割引を得る仕組みですが、ポイントシステムは「次回以降、使わなければ割引率ゼロ」だからです。

ポイントをため込むことが大好きな人もいますが、1万ポイント以上ためることはお勧めしません。むしろ有効期限がきて失効してしまうほうが心配になります。

私も先日、とあるアプリのバージョンアップに伴う引き継ぎエラーが出て、数千ポイントを失効してしまいました。お店が閉店してポイントが失効することもあります(通常は経過期間を置いて利用を促しますが)。ポイントが失効したときの悔しさといったらありません。

1円単位で利用できるポイントは、お会計の端数処理にどんどん使っていくことをお勧めします。それなら次のポイント還元にも支障が出ません。あるいは1000円くらいたまるたびにお菓子やちょっといい食材を買うことで、気持ちよく使ってしまうことです。

最近では他のポイントに交換できるポイントシステムも現れています。しっかり使い切ってお得を逃さないようにしたいところです。

「売り上げ増を狙う店、節約したい消費者」の駆け引き

ところで、お店のほうはクーポンやポイントを導入することによって、売り上げのアップを目指しています。値下げをしながら売り上げアップとはどういうことでしょうか。

いつもは来ないお客さんが5%引きクーポンで来店してくれれば、売り上げをゼロから大きく増やせます。利益幅が縮小しても全体としてプラスです。

コーヒー50円引きクーポンを提示したお客が「せっかくだからケーキも頼もうかな」となればお店の利益が追加で生まれます。

電子マネーやクレジットカードなども、利用促進を目指し市場拡大に役立つと判断すればこそ、ポイント付与を行っています。

クーポン発行や、ポイント還元率の引き上げが期間限定で行われるのも、私たちの消費意欲を高めるための仕掛けです。「きょうから3日間、1万円以上購入すればプラス○%還元」のような仕掛けに私たちははまってしまいがちです。

つまり、消費を旺盛にするための仕掛けだということを理解しつつ、利用者としては冷静に判断し、ムダのない消費を心がける必要があるということです。これはあなたとお店との駆け引きといえます。

「ほしいものリスト」「TODOリスト」を作成

物欲や消費欲をコントロールして「お得」だけを賢くゲットする、うまい方法はないものでしょうか。ひとつの方法として「ほしいものリスト」の活用が考えられます。

ECサイトではよく、「ほしいものリスト」機能があります。今すぐ買う必要はなくても、気になる商品を見つけたとき、ブックマークのようなものをつけておく仕組みです。

「今すぐに買わないけど、近いうちに購入するもの」のようなマークをつけておけば、「3日間、ポイント10倍デー」とか「2000円超の購入で高還元率」のようなタイミングで賢く買い物をすることができます。

私は「ほしいものリスト:紙の書籍」「ほしいものリスト:電子書籍」「ほしいものリスト:その他日用品」のように複数のほしいものリストを使い分けています。

ほしいものリストに追加したものの、しばらくたってみたら「買わなくてもいいかな」と思うこともあり、物欲に冷却期間をおく仕組みにもなっています。

スマホアプリの「TODO」機能も使ってみるといいでしょう。私は「ドラッグストア」「食品」「100均」「おかし」のようなグループで買い物メモをつけています。夫婦で共有できる設定にしているので、妻がスーパーに先に立ち寄ったときは切らした食材の補充をしてもらえます。

買い物リストを頭の中で覚えておこうとせず、スマホに入力しておくほうが気が楽ですし、ムダがありません。「ほしいものリスト」や「TODOリスト」ぜひ試してみてください。

ポイント・クーポンの徹底活用で物価上昇に立ち向かえ

今月はポイントやクーポンの活用を考えてみましたが、こうしたサービスを使い込むべき理由の最たるものは、今年起きている物価上昇に負けないことです。

今年の物価上昇は過去数十年にやってこなかった強烈なもので、年2回の値上げをするようなケースは今世紀に入ってほとんどありませんでした。値上げのトレンドは広範囲に広がりつつあり、おそらく不可逆的なものになるでしょう。

ぜひ、「その場で割引されるクーポン」「後日割引になるポイント」をフル活用して、物価高に負けない家計のやりくりをしてみてください。

◇  ◇  ◇

FP山崎のLife is MONEY」は毎週月曜日に掲載します。

山崎俊輔(やまさき・しゅんすけ)
フィナンシャル・ウィズダム代表。AFP、消費生活アドバイザー。1972年生まれ。中央大学法学部卒。企業年金研究所、FP総研を経て独立。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。著書に「読んだら必ず『もっと早く教えてくれよ』と叫ぶお金の増やし方」(日経BP)、「日本版FIRE超入門」(ディスカバー21)など。http://financialwisdom.jp

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