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銘柄選びは「2つのN」に注目 ビッグチェンジを探す

DUKE。さんの新高値ブレイク投資入門(中)

「45歳までに3億円」という目標を実現し、アーリーリタイアを果たしたDUKE。さん(ハンドルネーム)。目標達成の原動力となったのが、「新高値ブレイク投資」と名付けた成長株投資法だ。元会社員のスゴ腕投資家が、基本と実践のポイントを3回にわたり分かりやすく解説する。2回目の今回は、新高値ブレイク投資で購入対象となる銘柄の発掘の仕方を取り上げる。

前回は新高値ブレイク投資の特色とメリットについて解説しました。この投資法で購入するのは、企業が手掛けている事業に大きな変化が起きて成長が加速している銘柄です。そうした銘柄を発掘する方法を今回は説明します。

【ポイント1】新高値を付けて、株価の上昇率が大きい銘柄に注目する

前回、新高値ブレイク投資は米国の著名投資家ウィリアム・オニールの投資法をアレンジしたものだと述べました。オニールは価格が大きく上昇した大化け株の特徴をまとめ、それらの特徴を持った銘柄に投資することを提唱しました。それが、「CAN-SLIM投資法」です。名称のCAN-SLIMは、大化け株の特徴を表す英語の頭文字を並べたもの。具体的な内容は下の表の通りです。

8項目に上る特徴の中で、最も重要なのは2つの「N」です。1つ目のNは「新興企業、新製品、経営陣の入れ替えなどがあった」。2つ目のNは、「株価がボックス圏を抜けて年初来高値、昨年来高値、上場来高値などの新高値を付けている」です。

後者は、新高値を付けた銘柄を買って、さらに高値で売るという新高値ブレイク投資の最大の特徴を言い表したものです。新高値を付けた銘柄は簡単に探せます。「日経電子版」や「株探」などの株式情報サイトで、年初来高値を付けた銘柄の一覧を毎日更新して掲載しているからです。私もそうしたサイトの一覧で新高値銘柄をチェックしています。

【ポイント2】企業に「ビッグチェンジ」が起きているか調べる

一方、1つ目のNは企業に起きている大きな変化に該当する特徴です。私は米著名投資家のジム・ロジャーズの言葉を拝借して、「ビッグチェンジ」と呼んでいます。英語の響きが気に入ったからです。オニールは新興企業、新製品、経営陣の入れ替えの3つを例示していますが、ビッグチェンジはそれだけにとどまりません。

新事業・新業態の拡大。全国展開や海外進出といった事業の新展開。企業の合併・買収――。様々なパターンがあります。ここで具体例を挙げて、ビッグチェンジの察知の仕方を説明しましょう。

私は、2021年10月に霞ヶ関キャピタルの株を購入しました。同社は18年11月に上場した新興企業です。太陽光発電施設やホテルの建設用地の販売、施設開発のコンサルティングを手掛けています。再生可能エネルギー関連銘柄として人気化して19年10月に大きく上昇しました。その時に新高値銘柄としてチェックし、後日詳しく調べました。

その後、20年にコロナ禍が広がり、ホテル関連の事業を営む同社の株は、逆風を受けるとみられて低迷しました。それが21年10月1日に株価上昇率ランキングに顔を出し、目に留まったのです。

気になって調べてみると、9月30日にプレスリリースが出ていました。需要が拡大している物流施設の開発に20年6月から参入しており、今回はパートナー企業と合弁会社の設立で合意したという内容です。3年間で2000億円程度の物流施設の開発を目指すと記されていました。

詳細を聞くために同社に電話をすると、IR(投資家向け広報)の担当者から「詳しくは近く出す決算説明資料を見てほしい」と言われました。詳細を検討した上で同社株を買い、決算の発表を待ちました。

10月6日に決算と一緒に発表されたのが、新たな中期経営計画です。物流施設をメインにし、収益モデルも転換して収益を拡大するという内容でした。5年後の26年8月期に営業利益は21年8月期の実績の15倍超に相当する200億円、当期純利益は同12倍超の100億円を目指すという意欲的な目標も掲げていました。

「これだけのビッグチェンジが実を結べば、株価は大化けするはずだ」。中計の内容を分析してこう判断し、発表当日の夜にPTS(私設取引システム)で追加購入しました。株価は翌日にチャートに窓を開ける形で上昇し、ストップ高に。さらにそこから3倍近くに上昇した後、下落に転じました。12月上旬は4000円台前半で推移しています。中計に描かれた高成長が形となって見えてくれば、再上昇する可能性は高いでしょう。

【ポイント3】10倍株が出やすい業種やテーマを意識する

読者の皆さんは「テンバガー」という言葉をご存じでしょうか。これは、株価が10倍に上昇する大化け株を指す米ウォール街の業界用語です。私は2000年1月~18年12月の19年間に10倍以上に上昇した銘柄を分析したことがあります。テンバガーは実に1333銘柄もありました。

業種別に見ると、10倍株を最も輩出していたのはサービス業。情報通信業、小売業がそれに続きます。時価総額を調べると、株価の上昇が始まった時点では200億円に満たなかった企業が88%に上り、時価総額が小さかった銘柄ほど、10倍に上昇する期間が短いという傾向が分かりました。

また、テンバガーになるのは時流の追い風を受ける銘柄です。上に掲げたテーマで複数の10倍株が誕生していました。私はこれらの10倍株の特徴も意識して、銘柄を探しています。これは読者の皆さんにもお勧めします。例えば業種では先の3業種を中心に探すといいでしょう。

(次回に続く)

今回のまとめ 銘柄の選定で肝心なのは、ビッグチェンジの有無の判定

[日経マネー2022年2月号の記事を再構成]

日経マネー 2022年2月号 2022年の稼ぎ方&上がる株
著者 : 日経マネー
出版 : 日経BP (2021/12/21)
価格 : 750円(税込み)
この書籍を購入する(ヘルプ): Amazon.co.jp 楽天ブックス

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