桐谷さんが選ぶ「人に送れるお薦め株主優待10」

どうも、桐谷です。今月のテーマは「人に送れる株主優待」。株主が指定した住所に優待品を送れるということですね。これには大きく分けて2つのパターンがあります。①既に決まっている優待品、あるいはカタログから選んだ品を先方に送付できる②優待品を選べるサイトのURLやカタログ自体を送り、先方に好きなものを選んでもらう――の2つです。
中には会社名だけ記して優待品を送る場合があり、これだと受け取った人は「誰から?」と戸惑ってしまいます。そこで株主の名前を記載して送付してくれる「送れる優待10」を紹介します。
送れる品は食品から靴まで
最初はレストラン運営のワイズテーブルコーポレーションです。店舗で使える1000円券5枚の優待ですが、優待券を返送すると、肉や冷凍ピザなどから好きなものを選んで送付できます。5000円相当なので、かなりいいものを送れます。
飲食店を展開するJFLAホールディングスの優待は500株以上で3000円相当のカタログ。選んだ品を好きな人宛てに送れます。1000株以上なら6000円相当、2000株以上なら1万5000円相当と優待額がアップします。2000株以上が最も高い利回りになります。
次は婦人靴販売のアマガサ。2年前に優待を新設、以降も拡充を続けています。100株保有は自社ECサイト掲載の靴から好きなものを年1足選べます。先述の②のパターンで、贈りたい人にECサイトのURL、ID・パスワードを送れば先方がログインして選ぶ形です。
工具商社のCominixは200株1年以上保有で2000ポイント相当のカタログ。配当だけで利回りは4%以上あります。
遊技機用プリペイドカードシステムのゲームカード・ジョイコホールディングス。こちらもカタログ優待で、選んだ品を指定した住所へ送れます。今買えば配当だけで3%台。100株保有でも3年以上持てば3000円相当のカタログに。総合利回りは6%台です。
空調機メーカーの新晃工業は100株以上で図書カード。1年以上保有でカタログ優待になり、総合利回りは4%台後半にアップします。
新設優待にもあり!
日用品卸の中山福は今年、優待を新設しました。実施初年度から1年以上保有の条件があったので、新設の発表を受けて買った人は今年の優待はもらえませんでした。私は以前から保有していたので取得できましたが、下表のようにかなりいい内容でした。
コロワイドは私が何か贈る際に最も活用している優待。最低投資額は100万円ほど必要ですが、年4万円相当と優待額が大きいのです。選べる品も高額なものがあり、いいものを贈りたい時に重宝しています。
東海東京フィナンシャル・ホールディングスはカタログギフトを取得するには1000株以上が必要です。カタログ優待で、選んだものを指定した住所へ送れます。
最後に、カタログ優待のベネッセホールディングスは、冒頭で紹介した2パターンのうちの②です。カタログ自体を先方に送れて、その中から好きなものを選んでもらえます。

はみ出しコラム「優待プレゼントで気を付けていること」
優待株を1000銘柄ほど保有していますから、全ては消費できず、いろんな人に優待品をプレゼントしています。その際、先方の好みを必ず確認してから送付しています。
例えば、「お世話になったお礼に優待ポイントを使って何か差し上げたいと思います。味噌漬け魚、たらこ・めんたいこセット、しゃぶしゃぶ用牛肉、まぐろ切り落としから選択できます。何がお好みですか」と事前に聞いた上で、品物を選択して先方に送ります。こうすると、追ってLINEやメールでお礼が届き、「こんなふうに頂いています」とコミュニケーションが弾みます。優待投資をしているおかげで、孤独な老人にならずに済んでいる、と思います。
72歳。元プロ棋士(七段)。1984年の失恋をきっかけに株式投資を始める。現在1000以上の優待銘柄を保有し、その優待品で日々の生活をほぼ賄っている。癒やされる人柄も人気の理由。
(佐藤由紀子)
[日経マネー2022年10月号の記事を再構成]
著者 : 日経マネー
出版 : 日経BP(2022/8/20)
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