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家計の金融資産、21年末に初の2000兆円超 現預金滞留

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日銀が17日発表した2021年10~12月期の資金循環統計(速報)によると、21年12月末時点で家計の金融資産は前年同期比4.5%増の2023兆円と、初めて2000兆円を突破した。増加は7四半期連続。新型コロナウイルス禍で個人消費の抑制が続いて現預金が積み上がり、年末のボーナス支給も押し上げ要因になった。

家計金融資産の内訳をみると、現預金が3.3%増の1092兆円と最も多く、次いで保険・年金・定型保証の540兆円と続いた。21年10~12月は新型コロナの感染抑制のための行動制限措置が一時的に緩和されたものの個人消費の回復は鈍く、現預金が膨らんだ。

株高・円安も個人の金融資産を膨らませた。株式の保有残高は前年同期に比べて15.5%増の212兆円、投資信託は20.4%増の94兆円だった。21年12月末時点で日経平均株価は2万8791円と前年同月から4.9%上昇した一方、円相場は1ドル=115円台と前年同月の103円台より円安・ドル高水準で推移した。投資信託や外貨建て資産を保有する個人投資家が恩恵を受けた。

米国など海外の株を組み入れた投資信託は年々人気を増している。投資信託協会によると、海外株式の投資信託の純資産総額は21年末に約19兆円と、前年から7兆円以上増加。堅調に推移する米株式市場が海外株の人気をけん引した。

企業が持つ金融資産は前年同期比5.9%増の1279兆円だった。現預金が319兆円と3.9%増えたほか、海外への直接投資も15.7%増の168兆円と増加した。

市場全体に占める国債の保有内訳は、日銀が43.4%の530兆円と最も高かった。保有額そのものは2.9%減だったが、なお突出している。銀行など預金取扱機関の保有比率は13.4%、海外は14.3%だった。

年明け以降は個人消費が弱まっており、現預金がさらに滞留する可能性がある。22年1月には新型コロナの感染再拡大で行動制限措置が再び導入され、消費の機会が減少した。ウクライナ情勢の悪化も物価高などを通じて消費者心理に悪影響を及ぼす懸念がある。一方、株式や投資信託のような金融資産は、年明け以降の世界的な株安を受けて縮小する可能性がある。

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