久光製薬、一時6%高 業績上振れ期待強まる
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13日の東京株式市場で久光製薬株が一時前日比210円(6%)高の3890円まで上昇した。前日に発表した2022年3~11月期の連結決算で純利益が大幅増益となったことを好感。通期業績の上振れ期待も高まっている。

終値は190円(5%)高の3870円で、売買代金は前日の2.7倍に膨らんだ。同社は「サロンパス」など貼り薬に強い。
22年3~11月期の純利益は95億円と前年同期比で53%増えた。東南アジアを中心に海外での一般用医薬品の販売が回復。為替が一年前と比べて円安水準にあることも利益を押し上げた。
久光は23年2月期の純利益予想を97億円で据え置いており、進捗率は98%を超える。「為替変動が大きく、現時点で2月末のレートが読み切れないため」と説明するが、アナリスト予想をまとめたQUICKコンセンサスは121億円。「もともと慎重な見通しだったこともあり、業績の上振れ着地への期待は高まっている」(auカブコム証券の河合達憲氏)。
予想PER(株価収益率)は32倍ほどで、小野薬品工業(12倍)など中堅製薬では高い。「訪日客の回復の恩恵が織り込まれている」(国内証券)との指摘があり、中国客の回復が遅れれば株価に水を差す可能性がある。
