鎌倉新書、1年3カ月ぶり高値 自社株買いを好感
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12日の東京株式市場で葬儀情報サイトなどを展開する鎌倉新書株が急伸した。制限値幅の上限(ストップ高水準)である前週末比150円(18%)高の995円を付け、2021年9月以来1年3カ月ぶりの高値で引けた。9日の取引終了後に2022年2~10月期連結決算と合わせ、自社株買いの計画を発表。需給の改善を好感した買いが集まった。

12日の東証プライム銘柄の値上がり率で2位だった。売買代金は前週末の6.7倍に膨れ上がった。自社株買いは最大で発行済み株式総数(自己株式除く)の2.1%にあたる80万株を買い入れる。
2~10月期の連結純利益は前年同期比20%増の3億2400万円。23年1月期通期見通しに対する進捗率は75%と堅調だ。葬儀関連のほか、介護施設などを紹介する介護事業や遺言書作成支援といった相続事業が伸びる。auカブコム証券の山田勉氏は「終活という潜在市場の規模は大きい。成長期待で個人投資家が買っている」と指摘する。
一方で予想PER(株価収益率)は88倍台に達するなど、過熱感が意識されやすい。上昇の持続には業績の上振れなど新たな材料が必要となりそうだ。
