桐谷さんが選ぶ「最近、優待を拡充した銘柄」ベスト10

どうも、桐谷です。今月のテーマは「優待を拡充した銘柄」ですね。最近、拡充を発表した中から、お薦め10銘柄を紹介します。
まずはキノコ製造の雪国まいたけ。100株以上で一律3000円相当の自社製品優待を、300株以上で同5000円相当、1000株以上で同7000円相当と、保有株数に応じてグレードアップしました。私は200株保有しているので買い増しを考えています。なお取得には6カ月以上保有の条件がありますので注意してください。
幅広い商品から選べる
次が100円ショップ展開のワッツ。ネットで2200円相当の商品を選べる優待です。以前は商品が限られていたのですが、全商品から選べるようになりました。好きなものを自由に選べ、ありがたいです。
ジンズホールディングスは8月に優待拡充を発表したばかり。7月に減配を発表して株価が下落しており、今回は株価を立て直すための優待拡充でしょうか。今までは5500相当優待券(税込み)でしたが、これを9900円相当(同)まで拡充しました。
システム会社の東邦システムサイエンスは、かつて1株を2株に分割した経緯から100株優待がなく、200株以上でQUOカード1000円分の優待でした。これを100株以上で同1000円分、200株以上で同2000円分に変更。優待額が倍になりました。
自動車向け機械・部品設計のアビストは、以前は3月のみ水素水がもらえる優待でした。これに追加して、9月は300株以上でプレミアム優待倶楽部のポイントを付与すると発表。同社は東証プライム上場ですが、流通株式時価総額が基準に足りない経過措置銘柄です。このため優待を拡充したのかもしれません。
建設コンサルタントのウエスコホールディングスは四国水族館入場券の優待でしたが、神戸にあるモダンな水族館「アトア」の入場券も選べるようになりました。
衣料販売のマックハウスの優待は、100株以上で1000円券1枚、20%引きクーポン5枚などが年2回でした。このうち20%引き券を廃止し、新たに長期保有優遇制度を導入。3年以上保有で一律に1000円券1枚が追加されるようになりました。株価は約400円なので100株なら投資額は4万円程度。3年以上保有で1000円券4枚がもらえるので利回りは10%超と、非常に高くなります。
年1回から年2回優待に
エレクトロニクス商社のカナデンは100株以上で3月にQUOカード1000円分だった優待を、3月・9月に同500円ずつに変更。さらに5年以上保有からだった長期優遇制度を1年以上に短縮。100株1年以上で3月、9月とも同1000円分にしました。1年以上持てば、優待額が以前の倍です。
名古屋銀行の拡充は、今回取り上げた中でも一番でしょう。以前は100株保有だと預金金利上乗せなどでしたが、100株でも保有初年度からカタログギフト3000円相当がもらえるようになりました。
中央倉庫は100株以上でおこめ券の優待からQUOカードへと変更。年間880円相当から1500円相当へと優待額もアップしました。

はみ出しコラム「私の優待関連情報の取得遍歴」
優待投資を始めた頃は株主優待の新設情報などを個人で取得できる方法がなく、『会社四季報』を毎号買って、巻末にある優待実施企業名を前号と最新号で見比べては「この企業が優待を導入したのか」と情報収集していました。

72歳。元プロ棋士(七段)。1984年の失恋をきっかけに株式投資を始める。現在1000以上の優待銘柄を保有し、その優待品で日々の生活をほぼ賄っている。癒やされる人柄も人気の理由。
(佐藤由紀子)
[日経マネー2022年11月号の記事を再構成]
著者 : 日経マネー
出版 : 日経BP(2022/9/21)
価格 : 750円(税込み)
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