積水ハウスが一時2%高 2~10月期、純利益3割増を好感
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10日の東京株式市場で積水ハウス株が一時、前日比47円50銭(2%)高の2416円をつけた。9日に発表した2021年2~10月期の連結決算は、純利益が前年同期比30%増の1158億円となり、好感した買いが集まった。ただ、通期見通しは市場予想平均(QUICKコンセンサス)とほぼ同水準で据え置きとしており、買い一巡後は材料出尽くしの売りに押されて同1円高の2369円50銭で終えた。

野村証券の福島大輔氏は「6~7月に材料費高騰にあわせて値上げしたが、その後も受注が好調に推移した」と評価する。受注残は10月末時点で約1兆5000億円と、新型コロナウイルス感染拡大前の水準を超え過去最高になった。豊富な受注残を背景に、野村の福島氏は「今後の業績も順調だろう」と指摘した。
戸建て住宅の需要は、今後もマンション価格の上昇やコロナ禍での生活様式の変化を受けて好調に推移するとみられている。岩井コスモ証券の清水範一氏は「生活様式は簡単には以前の形に戻らない。住宅ローン減税も縮小したが継続され、反動減などは想定しにくい」とみる。
積水ハウスが販売を強化している、エネルギー消費を実質ゼロにする「ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)」へのローン減税額拡大への期待もあるようだ。

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