日本製紙、印刷・情報用紙値上げ 23年2月から
日本製紙は10日、印刷用紙と情報用紙の価格を2023年2月1日出荷分から引き上げると発表した。上げ幅はそれぞれ15~25%。原燃料価格の高騰や急激な円安を背景とした製造コストの上昇分を製品価格に転嫁する。
同社は21年11月に22年1月出荷分から、22年6月には8月出荷分からそれぞれ15%以上の値上げを表明しており、今回は21年秋以降で3回目の値上げ表明となる。1~3回目の上げ幅の合計はおおむね45~55%になる。印刷・情報用紙を巡っては、大王製紙や北越コーポレーションが既に3回目の値上げを表明している。
印刷用紙の代表格で、主にカタログに使うロール状の塗工紙(巻き取り、A3規格)の代理店卸値は現在、1キログラム164円前後。25%の値上げが浸透すれば同205円前後となり、データを遡れる1997年9月以降の最高値となる。
同社は封筒用紙や手提げ袋に使う包装用紙の価格も、12月1日出荷分から引き上げる。価格改定は21年11月公表分から2回目。原燃料価格と物流経費の高騰に加え、円安による製造コストの大幅な上昇を反映する。上げ幅は15%以上。金額では1キログラム20~30円程度という。
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