日経平均、上げ幅一時1000円超 原油高一服で懸念後退

10日の東京株式市場で日経平均株価が大幅に反発し、一時前日比1000円超高い2万5700円台まで上昇した。原油価格の騰勢が一服してインフレが加速することへの過度な懸念が和らぎ、前日の欧米株式市場が大幅高となった流れを引き継いだ。リスク回避姿勢を強めていた一部の投資家による買いが入っている。
東証1部上場企業の9割超が上昇する全面高となっている。リクルートホールディングスやソニーグループなど主力株への買いが目立つ。米長期金利が上昇しており、運用収益が改善するとの見方から、T&Dホールディングスなどの金融株も高くなっている。
日経平均の上昇幅が取引時間中に1000円を超えるのは2020年6月以来。このときは新型コロナウイルス禍に対応して米連邦準備理事会(FRB)が社債の流通市場で買い入れ対象を拡大するなど、景気下支え策への期待が高まった。
関連企業・業界