IIJ、一時10%高 在宅勤務の拡大で業績期待続く
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9日の東京株式市場でネットサービスのインターネットイニシアティブ(IIJ)株が反発し、一時前日比455円(10%)高の4840円を付け、株式分割考慮後の上場来高値を更新した。新型コロナウイルス禍での在宅勤務の拡大を追い風に、法人向けネットワークなどのサービスの販売が拡大しており、好業績の持続に期待した買いが集まった。

終値は同345円(8%)高の4730円で、値上がり率は東証1部で9位。
5日に2021年4~9月期連結決算(国際会計基準)を発表し、同時に22年3月期の連結業績見通しを上方修正した。法人向けサービスなどが好調で、純利益は前期比41%増の137億円と従来計画から20億円上積みした。
同時に年間配当の増額も公表した。みずほ証券の堀雄介氏は「法人向けビジネスは回線、クラウドなどのサービスの複合的な提供で一層の成長が期待できる」と評価する。一部証券会社の投資評価引き上げも株価上昇を後押ししたようだ。
PER(株価収益率)は31倍台、PBR(株価純資産倍率)は4倍台と割高感を指摘する声もある。株価は年初から上げ下げを繰り返しつつも上昇基調が続いており「短期的には、好材料が出尽くしの状態」(クレディ・スイス証券の江口博康氏)との声もあった。

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