円急落、ガスは4倍 揺れた1~3月市場まとめ読み
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まったほか、米連邦準備理事会(FRB)が約3年ぶりに利上げに踏み切るなど、1~3月の市場は世界的な大事件に揺さぶられ続けました。そこで、1~3月の商品や株、為替などマーケットの動きをまとめました。

ロシアによる軍事侵攻で、ロシアの生産シェアが高い天然ガスやアルミニウムなど幅広い分野の商品の価格が急騰しました。これらの価格の上昇率は株や債券などほかの主要資産の動きを大きく上回りました。

外国為替市場で円の下落が止まりません。主要通貨ではロシアのルーブルに次ぐ下落率です。金融引き締めを進める米欧と緩和を続ける日本の金融政策の違いに加え、日本経済の構造問題が影響しています。

年初からFRBによる利上げ観測が強まり、世界の債券の価格は下落(金利は上昇)した一方で、割安感などから株式には資金が入り続けました。ただ、金融緩和による「カネ余り」時代は転機を迎えました。株式にも選別が進みそうです。

株価の行方を占うには企業収益の分析が欠かせません。ウクライナ問題によるインフレの加速、人手不足など様々な要因によって日米欧企業の1~3月の利益はアナリストなどの予想を下回ることになりそうです。