/

中国恒大「一部デフォルト」 フィッチが格下げ

(更新)

【上海=土居倫之】格付け会社フィッチ・レーティングスは9日、巨額の債務を抱えて経営難に陥った中国恒大集団の格付けを部分的な債務不履行(デフォルト)に認定したと発表した。米ドル債の利払いを確認できなかったためだ。米ドル債の発行残高は2兆円規模で、中国企業として今後過去最大のデフォルトになる可能性がある。海外投資家の中国企業に対する警戒も一段と強まりそうだ。

フィッチは中国不動産大手の恒大集団の長期外貨建て発行体格付けをシングルCから部分的な債務不履行を意味する「RD」に引き下げた。恒大はグループ会社が発行した米ドル債の利息8249万ドル(約93億円)を期日の11月6日までに支払わず、30日間の猶予期間に入っていた。日本時間の12月7日午後に猶予期限が切れたが、複数の報道によると恒大は利払いを実行していなかった。

フィッチは「恒大に利払いの(有無の)確認を求めたが、回答がなかったため、払われなかったと想定した」という。部分的ながら、大手格付け会社が債務不履行を認定したのは初めてとなる。フィッチによると、部分的な債務不履行は債務不履行が起きているが、清算型倒産手続きが開始しておらず、かつ事業停止には至っていない状況を指すという。

リフィニティブによると、恒大の米ドル債の発行残高は約195億ドル(約2兆2000億円)にのぼる。恒大の負債総額は中国の名目国内総生産(GDP)の2%に相当する規模に膨らんでおり、米ドル債も中国企業として最大規模とみられる。

恒大は事業を継続し、外貨建て債務の再編に向けて債権者と協議に入ると発表している。地元の広東省政府は3日、恒大に監督チームを送り込むと発表した。同省の政府系企業幹部が共同責任者に就くリスク管理委員会の設置も決まった。フィッチはこうした政府の取り組みについて「恒大の将来のリスクを軽減、排除する」と評価する一方、「現段階では再編案に関する情報は限られている」としている。

恒大は中国政府の全面関与のもとで、住宅購入者の保護や取引先の連鎖破綻回避を優先しながら、経営再建の道を探る見通しだ。一方、米ドル債の投資家は元本毀損や金利減免など相応の負担が避けられず、債務再編案の内容次第ではこうした投資家の反発を招きかねない。

海外債権者との債務再編協議がまとまらない場合、中国の破綻法制である「企業破産法」を適用し、法的整理に移行する選択肢がある。その場合、恒大にお金を貸している銀行や人民元債の投資家のほか、恒大の債務の約半分を占める取引先などが債権カットの対象となる可能性がある。

初割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン