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いつ? いくら? 毎月定額投資が解決する心の呪縛

積立王子への道(30)

投資の世界で「積立王子」のニックネームを持つ筆者が、これから長期投資に乗り出す後輩の若者にむけて成功の秘訣を伝授するコラムです。

毎月1万円でも5000円でもいいんだ

本格的長期投資家に必要な心構え第5条は「長期で続けるためには積み立て投資が有効」だ。2人は幸いにも若いうちに長期投資を知って、晴れて積み立て投資デビューができたわけだ。2人のようなヤング投資家はまとまったお金がないのが当たり前。でも社会にでてきちんと仕事をすれば毎月のお給料は入るわけで、そこから1万円でもあるいは5千円でもいい、できる範囲でとにかく毎月一定金額を経済活動へと投入していく――それが長期積み立て投資のベーシックアクションだ。

長期積み立て投資はヤングの将来不安を和らげてくれる

21世紀に入り急速に成熟化が進んだ日本では少子高齢化を伴う急速な人口減少が不可避。若いキミたちほど遠い未来への将来不安が大きいはずで、だからこそ自らの将来に向けた財産づくり(資産形成)が不安解消のために必要不可欠なんだ。つまりこの先長い人生があるヤング世代こそが長期資産形成における主役。若い時から長期投資を始められれば、シニア世代になるまでたっぷり時間があるから、慌てずとも毎月少しずつコツコツと長く積み立て投資を継続するだけで複利効果も得て十分な成果を実現できる。何より、世代を問わず誰でも参加できる少額の毎月積み立て投資なら、まとまった資金なんかなくても立派な長期投資家になれる。

毎月定額積み立て方式なら心の効用が見込める

さらに毎月積み立て方式には長期投資を続ける上での「心の効用」もあるんだ。毎月、同じ金額で、必ず購入するというルーティンに従えば、「いつ買えばいい?」とマーケットタイミングに悩む必要はなくなる。平均購入単価も毎月変わるので、自分の買った値段にこだわって一喜一憂する「買値の呪縛」からも解放される。相場が上がっても下がっても、同じ金額をひたすら買い続けるので、結果として買値は平準化される。あとは長期的に投資対象の成長が持続すれば、それを養分にしてお金が育っていくのをのんびりと待つのみだ。

ありふれた格言だが、やっぱり「継続は力なり」だ。日々のマーケットを追いかけていると、リカク(利益確定)にも損切り(損失確定)にも動きたくなるのが人間の感情。それをコントロールして投資を続けることが決して易しくないからこそ「ツミタテ」には投資をやめたくなる衝動を抑制する効果が備わっているのだよ。心安らかに本格的長期投資家を目指すなら毎月積み立ては必須の行動規範だと、改めて肝に銘じておこう!

中野晴啓(なかの・はるひろ)
セゾン投信株式会社代表取締役会長CEO。1963年生まれ。87年クレディセゾン入社。セゾングループ内で投資顧問事業を立ち上げ、運用責任者としてグループ資金の運用等を手がける。2006年セゾン投信(株)を設立。公益財団法人セゾン文化財団理事。一般社団法人投資信託協会理事。全国各地で年間150回講演やセミナーを行っている。『預金バカ』など著書多数。

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積み立て投資には、複利効果やつみたてNISAの仕組みなど押さえておくべきポイントが多くあります。 このコラムでは「積立王子」のニックネームを持つセゾン投信会長兼CEOの中野晴啓さんが、これから資産形成を考える若い世代にむけて「長期・積立・分散」という3つの原則に沿って解説します。

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