未来の予測法、米テック企業の嘘… 今読むべきお金の本
今読むべきお金の本(11)

新時代のマーケティングを学ぶ

マーケティングに多大な影響を与えてきたフィリップ・コトラー氏などによる著書。人間中心のマーケティング(3.0)からデジタル世界のマーケティング(4.0)を経て、今求められる「マーケティング5.0」とは。生まれた年代で好みや行動が分かれ、世代間ギャップが大きくなる現代。企業の意思決定層と、Y世代・Z世代の顧客や労働者の断絶が進む中、マーケターの課題の解決のヒントを与えてくれる。
フィリップ・コトラー、ヘルマワン・カルタジャヤ、イワン・セティアワン著、恩藏直人監訳、藤井清美訳 / 朝日新聞出版 / 2750円(税込み、以下同)
物の見方を工夫して未来を予測する

「ひふみ投信」で知られるレオス・キャピタルワークスの代表、藤野英人氏は「未来を予測することはできる」と語る。ファンドマネジャーとして32年以上の経験がある同氏が、"先を読む"ために心掛けている日常の視点を紹介。本書で書かれた視点は投資のみならず仕事にも適用できそうだ。
藤野英人著 / クロスメディア・パブリッシング / 1738円
輝く成長企業の「穴」とは?

著者は、米ゴールドマン・サックス、米モルガン・スタンレーなどで25年以上投資部門に勤めた米コロンビア大学ビジネススクール教授。鉄壁と思われるハイテクグロース(成長)企業にも「穴」があると指摘する。インターネットビジネスを読み解く助けとなる一冊。
ジョナサン・A・ニー著、小金輝彦訳 / CCCメディアハウス / 1980円
億超え投資家が投資のコツを伝授

IPO(新規株式公開)株投資を中心に2億円超えの資産を築いた個人投資家のJACK氏(ハンドルネーム)が、10年の投資経験で培ってきたノウハウを公開。不安定な相場環境に頭を抱えている投資家こそ一読を。80の「すごコツ」の中から勝利への糸口が見つかるかもしれない。
JACK著 / すばる舎 / 1760円
相続専門税理士が実体験を公開

相続税の申告を6000件超も手掛ける相続専門税理士が初めて経験する、自らの父親の相続。「相続対策の秘訣は、とにかく早く始めること」と強調する著者が、実体験を通して相続の注意点などを記録する。章ごとに漫画が挟まれており、読みやすい。
清田幸弘著 / あさ出版 / 1650円
米国株の基礎を頭に入れる

コロナショック後に勢いづいた米国株ブーム。足元では軟調な相場が続くが、そうした今こそ米国株の基礎知識を頭に入れておきたい。6章立てで米国株の肝となる部分をカバー。図や絵を挟みながら説明されている。日本株の投資家も、日本市場に影響の大きい米国市場のことを知っておいて損はない。
岡元兵八郎監修 / 幻冬舎 / 1540円
[日経マネー2022年8月号の記事を再構成]
著者 : 日経マネー
出版 : 日経BP(2022/9/21)
価格 : 750円(税込み)
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「お金のことを本でも学びたいけど、たくさん出ていてどれを読んだらいいか分からない」。初心者の方からよく聞く話です。そこでこのコーナーでは「お金×書籍」をテーマとして、今読むべきお金の新刊本や古典の名著などを紹介し、あわせてお金の本の著者にも読みどころなどをインタビューします。