ヤマトHD、一時3%高 宅配便の好調が続く
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7日の東京株式市場でヤマトホールディングス株が一時前日比75円(3%)高の2685円まで上昇した。宅配便の取り扱いが11月も好調で、新型コロナウイルス禍の収束後も旺盛な電子商取引(EC)需要で宅配便の伸びが続くとみる投資家の買いを集めた。終値は前日比2%高の2664円だった。

傘下のヤマト運輸が6日に発表した11月の小口貨物取り扱い実績で、宅配便は前年同月比9.8%増加した。特に自宅ポストで受け取れる小型荷物「ネコポス」が同18.3%増と伸びが大きかった。
東海東京調査センターの金井健司アナリストは「この2年間はコロナ禍のなかで業績を大きく伸ばしたが、配送の効率化などで来期以降も安定した荷物の個数を確保できるめどが付いた」と分析する。
デルタ型の感染が広がった7月中旬に年初来高値を更新したあと、株価は伸び悩んでいた。来期以降の業績への期待感から、ここにきて回復基調にある。
予想PER(株価収益率)は17倍台と市場平均並みで推移している。割安感は乏しいが、市場では「コロナ後もECが一段と伸びると考えると、株価はまだ上値を追う可能性がある」(楽天証券の窪田真之チーフ・ストラテジスト)という声も聞かれた。

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