中古車競売価格、1月4%高 出品増え上昇率は縮小

中古車競売大手のユー・エス・エス(USS)がまとめた1月の中古車の平均落札価格は、前年同月比4%高の101万9000円だった。32カ月連続で前年を上回ったが、上昇率は最も小さい。落札価格の上昇が一段落した2022年秋以降、中古車買い取り会社による在庫整理の出品が増え、不足感が少しずつ和らいでいるようだ。
中古車競売価格は、買い取り会社などが出品した車を中古車販売店などがオークションで落札する価格。中古車の需給を反映しやすい。新型コロナウイルス下の新車不足などを背景に中古車需要が高まり、平均落札価格は22年9月に122万円を超えた。10月以降は下落基調にあり、12月には100万円を下回った。
23年1月の出品台数は22万台超と、前年同月比16%増えた。22年10月以降、前年比2桁の増加が続く。中古車価格の上昇一服や新車販売の回復を受け、買い取り店が在庫調整を目的とした出品を増やしているようだ。出品が増えた結果、成約率は6割を下回った。
低額車両の取引が多い日本中古自動車販売協会連合会(JU中販連、東京・渋谷)の1月の平均落札価格は、前年同月比6%高の37万9000円だった。一時期は40万円を超えていた。1月には出品台数が15%増え、成約率の低下と平均価格の下落につながったとみられる。
関連企業・業界
企業: