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長期金利、日銀の上限超える 一時0.545%に上昇

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13日の国内債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが上昇(価格は下落)し、一時0.545%と日銀が上限とする「0.5%程度」を上回った。2015年6月以来7年7カ月ぶり高水準。日本でも物価上昇が続くなか、長期金利の適正水準は現状より高いとみて国債を売る動きが続いている。17~18日の金融政策決定会合で日銀が政策修正に動くとの思惑が国債売りを促している。

日銀の上限超えは上限を従来の「0.25%程度」から広げた22年12月20日以降では初めて。旧上限も含めると22年10月20日以来の上限突破となった。1月10日に総務省が発表した東京都区部の22年12月の消費者物価指数(CPI)上昇率が4.0%と市場予想を上回り、日銀の政策修正観測が強まった。

日銀は毎営業日に10年債を0.5%で無制限に買い入れる「指し値オペ(公開市場操作)」を実施している。本来は0.5%より高い利回りで市場に売るより日銀に売却した方が高い価格で売れる。ただ日銀の政策修正による金利上昇観測が強いなか、少し損をしてでも国債の売り持ちを構築して政策修正に備える動きが市場金利を押し上げた。

日銀は現在の金融緩和策で短期金利をマイナス0.1%、長期金利をゼロ%程度に誘導する「長短金利操作」を実施している。22年12月20日には長期金利の変動許容幅を「プラスマイナス0.5%」と従来の「プラスマイナス0.25%」から拡大した。

日銀が22年12月に政策修正に動いたのは長期金利が当時の上限の0.25%に張り付き、市場機能が低下して企業の社債発行などに悪影響を及ぼす懸念があったためだ。足元でも債券市場の「ゆがみ」は解消しておらず、日銀が市場機能改善を理由に再び政策修正に動くとの見方も増えている。

金利上昇を受けて日銀は13日、2年債を対象とした指し値オペと、市場価格に応じて買い取る従来型の国債買い入れオペを臨時で通知した。13日午後にも計4000億円分の追加の国債買い入れオペを通知した。日銀の対応を受け、午後に利回りは一時0.515%まで低下した。

10年債を対象とした指し値オペは毎日実施している。12日には1日として過去最大となる4兆6000億円超の国債を市場から買い入れており、金利を抑え込む姿勢を鮮明にしている。

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