22年12月末の投信残高、「全世界株式」が4位に浮上
国内公募の追加型株式投資信託(上場投資信託=ETF=を除く)を2022年12月末の純資産総額(残高)でランキングしたところ、インデックス型(指数連動型)の「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」が前月の5位から4位に順位を上げた。積み立て投資などによる資金流入が続き、残高が増加傾向にある。

「全世界株式(オール・カントリー)」の12月末時点の残高は7763億円と、前月比で125億円増えた。残高上位20ファンドのうち、残高が増加したのはこのファンドだけだった。月次リターンは5.8%のマイナスだったが、資金流入が残高を押し上げた。
同ファンドは18年10月に設定されて以降、月次ベースで資金流入が続いている。22年9月に初めて残高トップ10圏内に浮上し、その後も徐々に順位を上げてきた。積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)に利用できる低コストのファンドで、主にネット証券経由で継続的に資金が流れ込んでいる。
一方、順位を前月の4位から5位へ落としたのは、「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)<愛称:未来の世界(ESG)>」。12月末時点の残高は前月より624億円少ない7500億円だった。21年2~6月の月末に残高首位だった時期もあるが、その後は運用成績の悪化と資金流出で残高が減少している。
1~3位は前月と同じ顔ぶれ。「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」が18カ月連続で首位を守った。ただ、残高は前月より1133億円少ない1兆6670億円と大幅に減り、2位の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」(1兆5980億円)との差が一段と縮まった。3位は「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」の1兆399億円だった。
(QUICK資産運用研究所 西田玲子)