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新入社員、メインバンクやクレカを選ぶコツ

新社会人4つの決断(2)

今月のテーマは「決断」です。新卒、転職のどちらの場合でも新入社員にはいくつかの決断が迫られます。今週は「給与振込口座の指定」と「クレジットカード選び」について考えてみます。

給与振込口座を決めよう

新入社員や中途入社した人が、最初の月に必ず会社に届け出るもののひとつに「給与振込口座」の指定があります。

文字通り、毎月の給与が振り込まれる口座で、これを連絡しなければお金が振り込まれません。昭和の前半までは、給与の現金払いが主流で、これを家に持ち帰って妻に渡すような「儀式」もありましたが、今は口座振り込みがほとんどです。

学生時代のアルバイトでは現金を受け取るときに「1カ月頑張ったかいがあった!」と喜んだかもしれませんが、これからは給与明細をみて、自分で銀行の入金額・残高をチェックすることになります(給与明細も紙はなく、電子的に発行される場合がある)。

さて、「○日までに銀行口座を決めて、所定の用紙(あるいはウェブ)で手続きをするように」と言われたとき、悩んでしまうかもしれません。銀行口座はどこにすればいいのでしょうか。

メインバンク選びは手数料に注目

給与振込口座をメインバンクと呼ぶことがあります。これは最初に決めた給与振込口座が、その後の人生の中心となる可能性が高いからです。ぜひ、長い付き合いができる銀行を選んでみてください。

まず、勤務先から銀行名や支店の指定がないか確認しておきましょう。中小企業では会社の事務的負担の問題から、会社の銀行口座と同一行の口座を要望されることがあります。

法的には強制力はないものの、他行にまたぐと会社に振込手数料もかかることから少なくない負担です。協力するのが現実的でしょう(入社早々、会社に逆らうのは避けたいでしょうし)。この場合は、指定された銀行の支店で口座開設をすることになります。

それ以外の場合は、自由に好きな銀行を選んでいいことになります。もし選択の自由があるなら「給与振込口座の指定」が銀行から受けるサービスアップにつながるところを選んでみましょう。

例えば三井住友銀行や三菱UFJ銀行、みずほ銀行といったメガバンクの場合、給与振込口座に指定すると、提携するコンビニATMが月2回まで無料となります。

支店網を持たないネット専業銀行などは、最初からコンビニATMでの入出金を一定回数、手数料無料でできるようにしているので、これらの銀行を指定することも考えられます。

どちらの場合も、現金はできるだけ持ち歩かないことで無駄遣いを抑えつつ、必要なときにはお金を下ろせるルートを確保できるようにします。まずはコンビニATM手数料無料に注目してみるといいでしょう。

また、ネット専業銀行では、楽天銀行のように給与振込口座にすることで他行振込手数料が一定回数無料になる場合もあり、家賃の振り込みなどがある人は便利です。

なお、新規で口座開設し給与振込口座に指定すると1000円相当のポイントを付与するようなキャンペーンもありますが、一時的なメリットより長期的な価値を見極めた口座選びをしたいところです。

クレジットカード、1枚目は「年会費無料」で

給与振込口座を決めたあと、新社会人が考えてみたいのは「1枚目のクレジットカード」です。学生時代、カードをつくっていなかった場合、あるいは少額利用に限定される学生専用カードだった場合、社会人になったらクレジットカードを1枚つくっておくと、キャッシュレス決済やネット決済に使えるようになります。

よくあるパターンは「給与振込口座の銀行が発行するカードを申し込む」です。銀行の窓口で口座開設手続きをするとしばしば同時に「クレジットカードもつくりませんか」と勧誘されます。この場合、銀行のサービスがアップするなら選択肢になります。

しかし、より注目したい条件は「年会費無料」かどうかです。最初の1枚目はこれで選んでみましょう。

申し込みをするとき、基本的に一括払いとします。支払い方法としてリボ払いは選ばないことです。リボルビング払いとは、実際の利用額を翌月全額返すのではなく、返済額を一定(1万円とか2万円とか)にする仕組みです。利用額が多いときには返済が楽なように思えますが、残額は翌月以降に繰り越され、金利が毎月かかり続ける怖い仕組みです。

新社会人のお金の管理方法としては不安があり、リボ払いしか選べないカードは1枚目としては見送ってもいいでしょう(返済額を「月50万円」のようにして実質1回払いにするという方法もありますが、初心者にはおすすめしません)。

「給与振込口座」と「クレカ支払口座」は同一に

クレジットカードはいずれかの銀行口座を指定し、引き落とし口座とするのが原則です(プリペイド式やデビットカードタイプなどを除く)。このとき、給与振込口座となる銀行と、クレカの支払口座は同じにすべきでしょうか。

メインバンクの系列カードの場合、自動的にメインバンクが支払口座となります。それ以外のカードをつくった場合も、基本としては同一にしておくといいでしょう。

違う銀行口座にしておくと、給与振り込みの後、自分でATMから出金して違う銀行に入金する手続きが生じます。25日に給与振り込み、27日にクレカ支払いのようなスケジュールだと、数日の手続き忘れが引き落としミスに直結することになります。

引き落とし失敗をそのままにすると督促状が届きます。また何度も引き落としミスを繰り返すと、カード会社に信用情報が共有され、新しいカードがつくれないこともあります。

給与振込口座とクレジットカードの引き落とし口座を違うものとしてもいいのですが、それは中級以上の資産管理術です。最初は同じにしておくほうが無難です。

モバイルバンキング、家計簿アプリの設定も

給与振込口座ができ会社に連絡したら、モバイルバンキングの設定と、家計簿アプリの連携もしておきましょう。

モバイルバンキングの設定をしておけば、入出金の履歴がいつでもスマホでチェックできるようになります。りそな銀行のアプリのように、数日先の引き落とし予定を通知してくれるものもあり、便利です。

また家計簿アプリ(銀行口座と連携するもの)を活用すれば、お金の流れが見える化し、家計簿が半自動的に作成されます。

いずれも、入社最初の給与振込日までに登録をしておくといいでしょう。

◇  ◇  ◇

FP山崎のLife is MONEY」は毎週月曜日に掲載します。

山崎俊輔(やまさき・しゅんすけ)
フィナンシャル・ウィズダム代表。AFP、消費生活アドバイザー。1972年生まれ。中央大学法学部卒。企業年金研究所、FP総研を経て独立。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。著書に「読んだら必ず『もっと早く教えてくれよ』と叫ぶお金の増やし方」(日経BP)、「日本版FIRE超入門」(ディスカバー21)など。http://financialwisdom.jp
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