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全銀協、中小の事業再生で新指針 弁護士ら「行司役」に

全国銀行協会は4日、中小企業の事業再生手続きを定める新しい指針を公表した。弁護士などの第三者が金融機関と企業の「行司役」を務め、中立的な立場から再生計画の策定を支援する。新型コロナウイルス禍で中小を取りまく経営環境が厳しさを増す中、再生に向けた円滑な取り組みを促す。

指針では、弁護士や会計士などによる第三者支援専門家が中立的な立場で計画を策定・評価すると定めた。これまで大企業や中堅企業が使っていた指針では、再生計画で債務超過の解消を実現する期限を3年としていたが、新指針では原則5年に延ばす。経営者の退任を必須としていた条件を見直し、経営責任をただしつつ経営の持続性にも配慮する。

平時における中小と金融機関の対応も盛り込んだ。中小に経営の透明性確保などを求める一方、金融機関にも経営課題の把握や不振の予兆管理をするよう要請した。指針策定にあたり研究会の座長を務めた小林信明弁護士は「中小と金融機関が日ごろから信頼関係を築いていれば、事業再生が必要になる前に経営改善に着手できる」と語る。

経済産業省は指針に基づき私的整理をする企業に補助金を出す。財務状況の調査や再生計画の策定など、専門家の支援にかかる経費の3分の2を700万円まで補助する。飲食業など新型コロナの影響が大きい業種で債務超過に陥った企業の債務を買い取る官民ファンドも新たに組成する。

企業が経営難に至らないようにするための手立ても引き続き用意し、官民一体でコロナ禍からの反転を後押しする。政府は日本政策金融公庫や商工組合中央金庫などの政府系金融機関を通じた実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の期限を3月末から6月末に延長する。融資期間は最長20年と、これまでより5年延ばす。

全銀協と日本商工会議所は4日、経営者個人が企業債務を負担する「経営者保証」に関する指針の趣旨を明確化する文書を公表した。企業が倒産した際に経営者も同時に自己破産することを防ぐため、弁護士などの専門家や債務者に指針の活用を促した。経営者が再起業しやすくなる環境を整える狙いだ。

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