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原発火災の衝撃、深夜の米市場も直撃

米株式市場は深夜時間帯に入るが、現地市場関係者が騒然としてアジア市場の反応も見守っている。

プーチン大統領が核兵器使用についてさらに踏み込むタイミングとして、ロシア国債の債務不履行(デフォルト)があげられていたからだ。

おりから、ロシア国債の格付けが「投機的」水準に引き下げられ、デフォルト懸念も高まっていた。

その矢先の、ウクライナ原発砲撃だ。

米市場は時間外だが、まずは情報確認を急いでいる。

すでに、ポートフォリオも有事対応で、米国債・円・金などの安全資産に逃避しているケースも多い。特に米国債の買いは2日にピークに達し、一時10年債利回りが1.6%台まで急低下した。しかし、3日には売り戻しも入り、利回りが1.8%の大台を回復していた。その矢先の原発砲撃ゆえ、日本時間午前中には、時間外取引で1.85%から一気に1.75%近くまで急落する場面もあった。米国債市場もウクライナ情勢に振り回されている。

今晩は雇用統計が発表される。最近は、前月分の大幅上方修正も続き、事前予測も大外れのケースもあり、統計指標としての適性を疑問視する声も少なくない。それゆえ、相対的に、地政学的リスクの重要度が高まっている。

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長も2、3日の議会証言で、3月利上げを明言したものの、ウクライナ情勢について聞かれると「注視している」「大きな変化がなければ利上げする」など、条件付きの発言に終始していた。

その直後の事態急変だ。

2日目の議会公聴会では「ウクライナ情勢について、諜報(ちょうほう)部門と情報を共有しているのか」と突っ込まれる場面もあった。

パウエル氏も情報確認を急ぐと思われる。米連邦公開市場委員会(FOMC)は3月15、16日に迫っている。

豊島逸夫(としま・いつお)
豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層真理」を連載。
・ブルームバーグ情報提供社コードGLD(Toshima&Associates)
・ツイッター@jefftoshima
・業務窓口はitsuotoshima@nifty.com
  • 出版 : 日経BP
  • 価格 : 1,045円(税込み)

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