事業承継とは 同族以外の外部に託すM&A型が増加
きょうのことば
▼事業承継 企業のトップが経営を次の世代にバトンタッチすること。中小・零細企業のオーナーや自営業者が後継者を見つけて事業を託すことを指す場合が多い。中小・零細では子どもをはじめとした親族に経営を譲る場合が多かった。ただ、近年はM&A(合併・買収)を受けて外部の企業やオーナーに託すことも増えている。

日本政策金融公庫総合研究所が全国の中小企業を対象として2019年に実施したアンケートによれば、本人の承諾を得て後継者が決まっている企業は1割強にすぎない。半分強が「廃業予定」としていた。廃業予定企業のうち3割弱が「子どもに継ぐ意思がない」「適当な後継者が見つからない」など後継者難を理由に挙げた。

技術やブランドを持った企業が持続的に発展していくための手段として、M&Aによる第三者への承継が増加している。事業承継目的で過去最大級のM&Aは22年11月に発表されたオリックスによる健康食品大手ディーエイチシー(DHC、東京・港)の買収だ。買収総額は3000億円規模とみられる。事業承継M&Aは中小企業だけが対象ではなくなりつつある。
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