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日銀買いで日経平均4000円かさ上げ、外国人投資家の読み

日銀の上場投資信託(ETF)買いに明らかな減少傾向が見られる。米ニューヨーク(NY)市場では、日銀の買いが東証株価指数(TOPIX)限定になったものの、これまでの蓄積として日経平均は4000円程度かさ上げされている、との試算が流れていた。それゆえ、日銀抜きの日本株の「実力」が試されている段階との認識が目立つ。昨日、そして今日の日本株急落に関しても、「日銀の買いはあったか」との質問がNYから飛んでくる。もはや日銀の買い支えに依存できない「新常態」で株価がどの程度の水準に収れんするのか見守っている。値ごろ感が出てくれば、日本株買い再開の姿勢は変わらない。

もう一つの注目点は東京五輪だ。結論からいえば「五輪中止なら買い」。新型コロナウイルス感染封じ込めの行方が見通せない中で開催されても無観客同然で、世論調査では日本国民の多くも歓迎していないとされる五輪に、直接的な経済効果は望めない。むしろ変異ウイルス感染対策など負の経済効果のほうが懸念される。五輪開催により期待された国民的高揚感も現状では薄い。そこで総合的判断として五輪は開催強行のほうがリスクと見ているわけだ。「中止という潔い政治決断」を外国人投資家は評価する姿勢である。

日銀買いにせよ、東京五輪にせよ、外国人投資家が議論の対象にするということは、「本気度」を映す現象でもある。日本株に興味もなければ質問も出てこない。ボールは日本市場に投げられている。

豊島逸夫(としま・いつお)
豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層真理」を連載。
・ブルームバーグ情報提供社コードGLD(Toshima&Associates)
・ツイッター@jefftoshima
・業務窓口はitsuotoshima@nifty.com
  • 出版 : 日経BP
  • 価格 : 1,045円(税込み)

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