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20代ショウさん、老後2000万円問題で積み立て開始

投信ブロガー

ブログ「ショウの資産形成コンパス」を運営する「ショウ」さんは、東証上場の総合電機メーカーで働く20代後半のエンジニア。会社員の妻と兵庫県の賃貸マンションで2人暮らしをしている。

学生時代には登山のサークル活動に没頭。冬山登山では方位磁針(コンパス)が必須の装備という。遭難経験もあるショウさんは針路を見失わないよう「今を楽しみつつ将来にも備える」という資産運用の指針をブログ名の「コンパス」に込めた。20代ショウさんの資産運用を聞いた。

「老後2000万円問題」がきっかけ

――投資を始めたきっかけを教えてください。

「社会人1年目に『老後2000万円問題』の話題がテレビでよく取り上げられていました。気になっていたところ、ふと立ち寄った書店の資産形成コーナーで著名投信ブロガーの方の本を手に取ったのが最初のきっかけです」

「自分でも簡単に投資する方法があるのを知り衝撃を受けました。それまでは、お金を増やすといえば貯金か宝くじぐらいしか知りませんでした。購入した本をじっくり読み込み、積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)で投資を始めました。2019年6月のことです」

「1年後にはブログも開始しました。自分で調べた知識をまとめて情報発信し、確認することで、安心して積み立て投資を続けられています。投資家の皆さんと交流するきっかけになればいいなとも思っています」

月額3000円の購入からスタート

――どのようなファンドに投資していますか。

「最初の購入金額は月3000円です。どのファンドが良いか全く分からず、試しに毎月30ファンドを100円ずつ積み立てました。積極運用するアクティブファンドも買いました。資産配分の考え方などを勉強した結果、今は指数連動型のインデックスファンドのみの積み立て投資に切り替えています(図A)」

「投資の軸は全世界株型のインデックスファンドで、毎月の積み立て金額の半分を占めています。米国一国集中の資産配分は不安なので、新興国株をやや多めにして、米国株50%、新興国株20%、先進国株20%、日本株10%を基準に調整しています」

夫婦でつみたてNISA

――投資資産と現金の比率はどのくらいですか。

「半年分の生活防衛資金と使う予定のあるお金は現金で保有し、子どもの大学費用など20年以上先に必要になるお金を投資に回しています。投資の原資はすべてボーナスで、完全に余剰資金です。新婚旅行などの予定があるので、現金の比率をやや高めにし、現在の投資資産と現金の割合は6対4ほどになっています」

「投資資産は日本を含む世界の株式100%で運用し、使う時期が近づいたら徐々に債券など比較的リスクの低い資産の比率を高めるようリバランス(資産配分の再調整)をする考えです」

――確定拠出年金(DC)にも投資していますか。

「会社の企業型DCを利用しています。企業型DCは20年5月から拠出が始まり、年間8万円を積み立てています。換金可能となるのは30 年以上先と資金が拘束されるので、給与から追加で増やすマッチング拠出はしていません。購入しているのは外国株式のインデックスファンド1本ですが、こちらも将来的には年齢とともに徐々に債券や預金にシフトしていく予定です」

「『投資は怖い』と言っていた妻も、つみたてNISAを毎月5000円から3万3000円に増額しました。現在、夫婦では企業型DCを除いて毎月の積み立て投資8万3000円、貯金10万円の計18万3000円を資産形成に回しています」

損しても怖いという感覚なし

――目標リターンやリスクを意識していますか。

「目標リターンは年4~5%程度です。19年6月に投資を始めてから22年4月末までの2年10カ月で、約190万円の投資元本に対して評価額は1.3倍の約240万円になりました」

「リスクは今のところ、それほど重視していません。新型コロナウイルスによるコロナショックで含み損がマイナス30%になったこともありましたが、余剰資金を元手に長期投資しているので特に怖いという感覚はなかったです」

今を楽しむことを忘れない

――こだわっている点はありますか。

「今を楽しむことを忘れないようにしています。家計を切り詰めながら生活するよりも、若いうちにできることへお金を使いたいと思っています」

「昨年12月に結婚式を挙げ、今年の10月にはハネムーンで日本一周クルーズを予定しています。新車の四輪駆動車も現金一括で購入しました。趣味の登山キャンプに行く機会も増えそうです」

「ライフプランを立てて資産運用することで、将来への不安が減りました。目標は50歳で5000万円超の資産を保有し、夫婦のんびり生活すること。リタイア後は北海道に移住して夫婦そろって毎日山歩きをするのが夢です」

20代で積み立て開始は成功

――成功体験を感じていますか。

「20代で積み立て投資を始められたこと自体が成功だと感じています。投資を始めてお金に関する価値観が変わりました。以前はお金の価値を現在という時間軸でしか考えていませんでしたが、投資を始めたことで『未来の価値』を考えるようになりました」

「資産運用がきっかけでお金に関する知識を身に付けたいと思い、ファイナンシャルプランナー3級の資格を取得しました。会社の同僚や友人、親戚からの相談を受けたりもします」

――これから投資を始める人たちにアドバイスを。

「積み立て投資と登山には共通点があります。一歩ずつは小さいですが、歩みを進めるうちに思いもしなかった光景を見ることができます。体力的につらかったり、天気が急変し大変な目にあったりすることもありますが、続けていればきっと目的地にたどり着けます。小さな一歩、少額なら失敗しても取り返せます。まずは積み立て投資から始めてみてはいかがでしょうか」

(QUICK資産運用研究所 聞き手は笹倉友香子、高瀬浩)

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