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すすめられた投資信託で想定外の損失、どうする? 

運用相談室

資産運用の悩みは人それぞれ。投資信託をどう選んだらいいのかも、年齢や年収、投資経験などで違ってくる。そこで、投信選びのヒントを資産運用のプロが解説する。今回助言してくれるのは、独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)の西崎努氏。

【相談内容】45歳のQさんは、共働きの妻と高校生、中学生の子どもの4人家族。住宅ローンや教育費は月々の給料でまかなえているので、これまでためた預貯金の一部で投資を始めることにした。金融機関の営業員にすすめられ、世界の成長株に投資する人気の投資信託を買ったが、今年に入って思った以上に値下がりした。このまま投資を続けていいか悩んでいる。

「考えない投資」はギャンブルと同じ

Qさんのように「営業員にすすめられて」とか、「知り合いが投資している」「雑誌で紹介されていた」といった話をそのままうのみにして投資を始める人は意外と多くいます。他者の意見や視点を参考にするのは悪いことではありませんが、自分の考えもなしに投資をするのはギャンブルと同じです。

どんな商品なのかをきちんと理解していないと、いつまで保有し続けるべきか、いつ売却すべきかといった判断ができません。そもそも自分の投資目的に合っているかどうかさえ不明でしょう。すすめられるまま買った場合でも、Qさんが購入の意思を示したならニーズがあると勘違いされた可能性があります。値下がりが想定外だったにせよ、今後どうするのかを考えなければいけません。単に「様子見」や「思考停止」で終わらせないようにしましょう。

値下がりの理由、月次リポートで確認を

最初にすべき行動は、値下がりした理由の確認です。それを踏まえてどうするかは、投資信託のタイプや対象資産などによって大きく変わります。投資先が株式か債券か、それとも分散投資をしているのか、株式でもインデックス型(指数連動型)なのか、アクティブ型(積極運用型)なのか、為替の影響があるかどうかなどで値動きの要因は異なり、今後の判断も違ってくるのです。

Qさんが購入したのは世界の成長株に投資する投資信託なので、比較的値動きが大きく、為替の影響を受ける商品だと推測ができます。では、具体的にどんな銘柄へどんな比率で投資をしているか把握していますか。基本的なことですが、投資判断をする上で、投資先についてきちんと理解することはとても重要です。

組み入れ銘柄などは、保有している投資信託の月次リポートなどで知ることができます。判断材料となるポイントは2点あって、まず値下がりの要因がどれくらい続きそうかというのが一つ。短期的なら継続保有でよいでしょう。長期的なものであれば、自分が想定する投資期間中に回復が見込めそうか、ずっと支払うことになる運用費用は適切かといったことを考える必要があります。

もう一つは、そもそも投資信託の値動き(=リスク)が自分の許容範囲かどうかです。想定以上に値動きが大きくて不安な場合は、選んだ商品のリスクが高すぎることが考えられます。もっと自分に合った商品を見つけるべきかもしれません。

失敗の経験を生かすことが成功につながる

投資信託は基本的に長期保有目的で設計されている商品がほとんどです。しかし、購入してから自分にふさわしくないと気づくケースは珍しくありません。実際に損失が膨らんで初めて気づいたという方によくお会いします。

Qさんのように誰かにすすめられて購入した投資信託で損をしていると、急に不安になることがあるでしょう。そこで感情的になり、慌てて動くのが一番よくありません。投資は長い目で考えて行動することが重要です。投資信託を保有し続けるのか、全部売却するのか、一部売却して様子を見るのかなど、自分自身で決断を繰り返すことで知識と経験が積み上がり、投資の成功へとつながっていくでしょう。

西崎努氏
リーファス株式会社(東京・中央)社長。大手証券会社でリテール営業や富裕層向けプライベートバンカーとして活躍後に独立。著書に「シニア投資入門」(アスコム社)。

(QUICK資産運用研究所)

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