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「消去法」で抽出 長期投資に向く日本株投信は?

運用相談室

投資信託で長期投資に取り組むには、それに適した商品を選ぶことが肝心だ。日経電子版(PC版)には「投資信託サーチ」という機能があり、長期投資に不向きな投信を除外していくだけで有力候補を絞り込める。今回は日本株ファンドの中から長期投資に向きそうなものを「消去法」で抽出してみたい。

「長期投資に不向き」を除外

日経電子版のトップページから「マーケット」→「投資信託」→投資信託サーチの「詳細検索はこちら」をクリックすると、検索ページにたどり着く。投資したい資産や国・地域などに加え、ファンドのリスクの大きさや購入時・運用時のコスト、積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)対象か否かまで細かく指定して検索ができる。

早速、国内株式型(QUICK独自の分類)で候補を選んでみる。一般的に大型株と中小型株ではリスク水準が異なるため、両者を分けて抽出していく。まずは分類で国内株式の「その他(大型等)」を選択。ここからの詳しい手順は、図1の下段に示した「スクリーニング方法」を参照してほしい。

ポイントは長期投資に不向きな投信を除いていくこと。①コストが高すぎる②値動きが激しすぎる③仕組みが複雑④複利効果を得にくい――といったものは避けたい。また、実際の運用実績を見極めるためにも、設定後年数が浅いものも除いた方がよい。対象はETF(=上場投資信託)、DC・ラップ・SMA専用、ブルベア型などを除く一般的な投信とした。

これらの条件に加え、「QUICKファンドスコア」を使ってさらに候補を絞り込んでいく。この指標は①リスク②リターン③下値抵抗力④コスト⑤分配金健全度の5項目で投信を評価し、10段階の総合スコアが大きいほど同分類内で長期投資に向いていることを示す。ここでは、総合スコアが5以下のファンドを除外した。

「下値抵抗力」も確認

上記の全ての条件をクリアした国内大型株投信は約200本(6月末時点)。検索結果画面の右上にあるプルダウン・メニューから、5年リターン(年率)の高い順に並び変えたのが図1の上段のリストだ。5本とも運用期間が10年を超えるファンドで、5年リターンは2ケタと配当込み東証株価指数(TOPIX)に連動するインデックス型の平均(5%程度)を大きく上回った。

「投資で手に汗を握りたくない」という場合は、ここからさらに「下値抵抗力」を確認してみよう。長期の資産形成で心がくじけそうになるのは、下落相場で運用益が大きく減ったり損失が膨らんだりするときだ。下げ相場に強い投信は精神的な苦痛を小さくできる。「下値抵抗力」はQUICKファンドスコアの一項目で、これも10段階(数値が高いほど抵抗力あり)のスコアが付いている。

個別ファンドの「下値抵抗力」を調べるには、検索結果からファンド名をクリックし、個別画面に移る。そこで「運用実績」のタブをクリックすると見つかるはずだ。先ほどの図1でリストアップした5本のうち、下値抵抗力が6以上だった3本の運用成績のチャートを図2に示した。これらは高いリターンを上げてきたファンドの中でも、相対的に値動きが安定的なファンドといえる。

検索機能活用、楽しんで投信選び

次に大型株と同じ方法で中小型株投信もスクリーニングしてみると、図3に掲載した5本が抽出された。5年リターンは大型株投信には及ばなかったが、10年以上の長い期間では大型株投信より高いリターンを上げているものが多い。中小型株投信は値動きが総じて激しい傾向があり、どちらを選ぶかは自分のリスク許容度に合わせて決める必要がある。

このように「消去法」で候補を絞ったあとは、自分の好みに合うかどうかで実際に投資するファンドを選べばいい。何を重視するかは人それぞれで、月次リポートなどで具体的に投資している銘柄を確認したり、運用担当者の解説やコメントを読んだりして、運用方針や投資哲学などに共感できるファンドを選べば納得感は大きくなる。手軽に使える検索機能を活用しながら、投信選びを楽しむところから始めてほしい。

(QUICK資産運用研究所 西本ゆき)

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