コモディティー型、QUICKファンドスコアで比較
投資信託で長期の資産形成に取り組むなら、それに適したファンドを選びたい。長期投資にふさわしいかどうかの視点でランク付けした「QUICKファンドスコア」は、投信選びの参考になる指標の一つだ。今回は金や原油などで運用する「コモディティー型」(QUICK独自の分類)を対象に、純資産総額(残高)が大きい投信のスコアを比べてみた。
スコアが付いた「コモディティー型」の残高上位10本は、5月末時点の総合スコアが5~10にばらついた(図表1)。個別に見ると、リターンの好不調とスコアの値が連動していないことが分かる。運用成績だけでなく、長期投資に向いているかどうかを多角的に評価しているためだ。

具体的に個別の総合スコアを見てみると、残高1位の「三菱UFJ 純金ファンド<愛称:ファインゴールド>」は最高評価の10。スコア算出のもととなる5項目が総じて高く、特に「リスク」「コスト」「分配金健全度」が高評価となった(図表2)。

残高5位の「DWS コモディティ戦略ファンド(年1回決算型)Bコース(為替ヘッジなし)」の総合スコアは10本中最低の5。「リスク」「下値抵抗力」「コスト」の項目が特に低かった。残高8位の「UBS原油先物ファンド」は総合スコアが10で、「リターン」と「分配金健全度」の評価が全体の評価を押し上げた。
【QUICKファンドスコアとは】
※個別の投資信託が長期投資にふさわしいかどうかを判断する指標。追加型株式投資信託(ETF、DC・ラップ・SMA専用などを除く)を投資対象資産が同じファンド分類の中で相対評価し、1~10の「総合スコア」でランク分けする。数値が大きいほど、同じ分類内で評価が高いことを示す。
※スコアの付与対象は設定後3年以上(インデックス型は設定後10年以上)が経過した投信。運用実績を積んだ投信が望ましいとの考えに基づき、設定からの経過年数が長いファンドほど評価が高くなる仕組みとしている。
※多角的に評価するのが特徴で、各投信を(1)リスクの適正さ(2)運用成績の安定度(3)下げ相場での抵抗力(4)リターンに見合ったコスト(5)分配金の健全度――の5項目で評価する。
※日本経済新聞電子版のマーケット欄「投資信託」コーナーで検索すると投信ごとにスコアが表示される。
※個別の投資信託が長期投資にふさわしいかどうかを判断する指標。追加型株式投資信託(ETF、DC・ラップ・SMA専用などを除く)を投資対象資産が同じファンド分類の中で相対評価し、1~10の「総合スコア」でランク分けする。数値が大きいほど、同じ分類内で評価が高いことを示す。
※スコアの付与対象は設定後3年以上(インデックス型は設定後10年以上)が経過した投信。運用実績を積んだ投信が望ましいとの考えに基づき、設定からの経過年数が長いファンドほど評価が高くなる仕組みとしている。
※多角的に評価するのが特徴で、各投信を(1)リスクの適正さ(2)運用成績の安定度(3)下げ相場での抵抗力(4)リターンに見合ったコスト(5)分配金の健全度――の5項目で評価する。
※日本経済新聞電子版のマーケット欄「投資信託」コーナーで検索すると投信ごとにスコアが表示される。
(QUICK資産運用研究所 西本ゆき)
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