/

リベンジ消費で注目、プレミアムブランド・ファンド

話題の投信

「野村ピクテ・プレミアム・ブランド・ファンド」への資金流入がじわじわ増えている。為替ヘッジありの「Aコース」と為替ヘッジなしの「Bコース」の純資産総額(残高)合計は6月末時点で383億円と、1年前(54億円)の約7倍になった。設定から15年近い老舗ファンドがここにきて注目されているのは、新型コロナウイルス禍後の「リベンジ消費」への期待が膨らんでいるからだ。

「ブランド力」のある企業に投資

このファンドは2006年8月の設定当初こそ人気を集めたものの、米リーマン・ショックなどを経て資金が流出し、残高合計は長らく100億円以下で低迷していた。投資対象は世界的に有名なブランドを手掛ける企業。流行を創造するデザインや最高品質などの「ブランド力」を持ち、消費者に幸福感や優越感をもたらす商品・サービスを提供している企業(プレミアム・ブランド企業)に集中投資する。

組み入れ銘柄は、個別企業の調査・分析に基づくボトムアップ・アプローチで選ぶ。ブランド力がある120社程度を選別し、成長性などを加味して銘柄をさらに絞り込んでいく。有名ブランドといっても、高級な宝飾品や車関連とは限らない。高品質な経験やライフスタイルを提供する企業なども含まれる。

プレミアム・ブランド企業の選定基準は(1)ブランドの一貫性(2)競合他社との差別化(3)顧客が得られる満足感の高さ(4)財務の健全性や価格決定力など会社の運営力(5)デジタル戦略の取り組み――の5点。6月末時点の組み入れ銘柄数は38銘柄で、上位にはナイキやLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンなどのアパレルブランドのほか、クレジットカードのアメリカン・エキスプレスやスマートフォンのアップルなど幅広い業種の銘柄が並ぶ(図表1)。

「リベンジ消費」で好成績

1年騰落率(分配金再投資ベース)は6月末時点で「Aコース」が54.2%、「Bコース」が62.4%と好成績。どちらも先進国株式の代表的な株価指数である「MSCIワールド指数(配当込み、課税前、円換算ベース)」の43.7%を大きく上回る(図表2)。

運用成績が好調な背景には、コロナ禍の反動による「リベンジ消費」が挙げられる。昨年後半から世界各地でワクチン接種が始まり、今まで外出を制限されてきた人々の消費意欲が盛り上がってきた。今後さらに渡航制限の解除で旅行やレジャーにも「リベンジ」の動きが広がると見込まれ、足元で関連銘柄の上昇要因となっている。

もう一つの要因は今年に入ってからの相場変調。ハイテク関連を中心とした成長(グロース)株から割安(バリュー)株に関心が移り、「高価格・高収益」の有名ブランド銘柄が値上がりした。野村アセットマネジメントの鈴木延生シニア・ポートフォリオマネージャーは直近1年間について「前半はアップルやテスラがけん引し、後半は旅行・レジャー関連、クレジットカード、高級ブランド株がパフォーマンスに寄与した」としている。

中長期的な購買力向上も

中長期的なプラス要因もある。新興国における中間所得層の増加、女性の社会進出、世界の富裕層による富の蓄積などだ。こうした各方面での購買力向上が相まって、プレミアム・ブランドへの需要拡大が続くと期待されている。

「野村ピクテ・プレミアム・ブランド・ファンド」を販売しているのは、設定当初から野村証券1社のみ。運用は野村アセットマネジメントがスイスのピクテ・グループに委託している。同じ運用方針でピクテ投信投資顧問が運用する「ピクテ・プレミアム・ブランド・ファンド(3ヵ月決算型)」や「iTrustプレミアム・ブランド」は、ネット証券や全国の金融機関でも取り扱っている。

(QUICK資産運用研究所 望月瑞希)

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン