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つみたてNISAの投信、「資金流入の長さ」を比較

投信観測所

資金の出入りが激しい投資信託は、運用成績に悪影響が及ぶことがある。特に運用担当者が銘柄を選ぶアクティブ(積極運用)型では、短期間で解約が膨らむと資産の現金化に追われ、本来の運用に集中できない場合があるからだ。積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)でも、アクティブ型は一定の期間で「資金流入超」が続いた投信しか採用されない。長期の資産形成を目指すなら、なるべく短期売買に左右されにくいファンドを選びたい。

資金流入最長はTOPIX連動型

つみたてNISAに利用できる投信を対象に、資金流入の長さを比較してみた。毎月の設定額が解約額を上回る「資金流入超」になった月が長く続いている順に並べたのが図Aだ。

上位10本中8本がインデックス型(指数連動型)となった。首位は「三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド」の104カ月。配当込み東証株価指数(TOPIX)に連動するインデックス型で、設定と解約が同額の「ゼロ」だった月もカウントすると、2011年12月の設定から118カ月(9年10カ月)にわたって「資金流入超」が続いている。

つみたてNISA対象に加わったばかりの「キャピタル世界株式ファンド(DC年金つみたて専用)」も、65カ月で6位に入った。米運用大手キャピタル・グループの日本法人キャピタル・インターナショナルが確定拠出年金(DC)専用として16年4月に運用を始めたファンドだが、今年9月に名称を変更し、信託報酬を引き下げたうえで10月からつみたてNISAでも利用できるようになった。世界の株式に分散投資するアクティブ型の投信だ。

「認定基準」に届かないアクティブ型も

税優遇を受けられるつみたてNISAの対象ファンドは、金融庁が定めた一定の条件をクリアしたものに限られ、10月20日時点で193本(ETF=上場投資信託を除く)ある。そのうちアクティブ型(金融庁による区分)は国内や海外の株式などで運用するタイプを全部合わせて20本と、全体の1割ほどしかない(図B)。

認定基準はインデックス型よりもアクティブ型のほうが厳しい。運用を始めてから「5年以上」、さらにその3分の2以上の期間で「資金流入超」になっていることなどが求められる。

ファンドによって認定時期は異なるが、今年9月までの5年間(60カ月)に計測期間を統一し、「資金流入超」だった月がどれくらいあったかをアクティブ型20本で比較してみた(図C)。「資金流入超」の多い順、少ない順にそれぞれ5位までをランキングした。

下位に目を向けると、「資金流入超」の月数が最も少なかったのは、ニッセイアセットマネジメントの「ニッセイ日本株ファンド」の30カ月。60カ月のうち半分が「資金流出超」だった。

アクティブ型で純資産総額(残高)が最も大きいレオス・キャピタルワークスの「ひふみプラス」も35カ月と下から3番目の少なさ。直近5年では「3分の2以上」に満たなかった。5年のリターンが97.8%と好成績を上げ、利益確定を目的とした解約に悩まされている。ただ、過去5年間の合計では、アクティブ型20本はすべて「資金流入超」を保った。

(QUICK資産運用研究所 西田玲子)

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