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21年の投信10大ニュース、2年連続「ESG」が首位

投信ランキング

新型コロナウイルス禍2年目となる2021年も残りわずかとなった。ほぼ無観客で開かれた異例の東京五輪・パラリンピック、医療逼迫とワクチン接種の進展、岸田文雄政権の誕生など様々な出来事があったこの1年。国内の投資信託市場で起きた変化や関心を集めたニュースについて、QUICK資産運用研究所が独自に選んだ「投信10大ニュース」で振り返る。

「ESG関連」が2年連続で首位

首位は「ESG(環境・社会・企業統治)関連ファンドがさらに増加」したこと。昨年の「ESG関連ファンドがブーム」に続き、2年連続で同じテーマがトップになった。21年はESG関連ファンドの年間設定本数が92本(12月20日時点、QUICK独自の分類、ETF=上場投資信託を含む)にのぼり、過去最高だった昨年の41本から倍以上に増える見込みだ。

昨年7月に運用を始め、歴代2位の当初設定額(3830億円)を集めて話題になった「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)<愛称:未来の世界(ESG)>」は、今年2月に純資産総額(残高)が初めて1兆円を超えた(10大ニュースの4位)。ETFを除く残高ランキングでは月末ベースで2月から6月まで首位に立った。

ESG関連ファンドが人気を集めるなかで、今年は「名ばかりで内実を伴わないのでは」という議論も増えた。金融庁は6月に公表した「資産運用業高度化プログレスレポート2021」でESG関連ファンドとその他のファンドを比較し、外部の専門機関がファンドの投資先の取り組みを評価したESGスコアについて、両者に大きな違いは見られないと指摘。そのころから名前に「ESG」を冠したファンドの新規設定が減少に向かい、代わりに「脱炭素」など環境や気候変動対策に特化したファンドが増加した(10大ニュースの6位)。

投信への資金流入継続、米国株式型がけん引

国内公募追加型株式投資信託(ETFを除く)の資金動向は、今年11月まで12カ月連続で設定額が解約額を上回る状況が続いている。特に11月の資金流入額は2015年1月以来、6年10カ月ぶりに1兆円を超えた(10大ニュースの8位)。

けん引したのは米国株式に投資する2つのファンドだ。一つは対面販売が主体の「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」。決算日前の基準価格に応じて分配金額があらかじめ決められている新しいタイプの毎月分配型だ。7月に残高ランキングで首位に浮上し、11月末時点の残高は1.5兆円を突破した(10大ニュースの9位)。

もう一つはネット販売専用の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」。残高は8000億円を上回り、11月末時点で残高ランキングの4位へ躍進した(10大ニュースの10位)。背景には老後資金への不安やつみたてNISA(積み立て型の少額投資非課税制度)の普及、コロナ禍でのステイホームなどが後押しとなり、楽天証券やSBI証券などのネット証券を通じて資産形成に取り組む若年層が増えたことが挙げられる(10大ニュースの7位)。

今年は個別ファンドへの資金流入が伸びただけでなく、運用を金融機関に一任する「ファンドラップ」も拡大した。ラップ口座の残高は9月末時点で12.6兆円、契約件数が133万口座となり、ともに過去最高を更新した。大手金融機関がプラットフォーマー(基盤提供者)となり、地方銀行と提携し販路を拡大したことで伸びが再加速している(10大ニュースの2位)。

(QUICK資産運用研究所 石井輝尚)

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