日経平均続落、終値430円安の2万7661円 1カ月ぶり安値

1日の東京株式市場で日経平均株価は続落し、前日比430円06銭(1・53%)安の2万7661円47銭で終えた。8月2日以来、約1カ月ぶりの安値。米国の金融引き締めや欧米の高インフレなどで海外景気の悪化懸念が一段と強まるなか、リスク回避の売りが優勢だった。米中対立の再燃への警戒もあってアジア株安が日本株の売りに波及した。日経平均の下げ幅は500円を超える場面があった。
米連邦準備理事会(FRB)が積極的な金融引き締めを続け、利下げの時期が市場の想定より先送りされるとの見方が強まり、前日の米株式市場では主要3指数が下落した。欧州の高インフレも続くなか、世界景気の減速懸念から、東京市場でも景気敏感株を中心に幅広い銘柄に売りが出た。
半導体の米エヌビディアが中国やロシア向けの先端半導体出荷で米政府から新しい許可の取得を求められたと伝わった。8月31日の米株式市場の時間外取引でエヌビディア株が下落し、東京市場では半導体製造装置や電子部品などの関連銘柄の重荷となった。
日本時間1日午後にはアジア株式市場で韓国や台湾などの主要指数が下げ幅を拡大。日本株の売りにつながった。外国為替市場では円相場が1ドル=139円台後半と、24年ぶりの円安・ドル高水準になったものの、輸出関連株の支援材料にはならなかった。
東証株価指数(TOPIX)は続落した。終値は前日比27・67ポイント(1・41%)安の1935・49だった。
東証プライムの売買代金は概算で2兆7170億円。売買高は11億42万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1606と、全体の約87%を占めた。値上がりは195、変わらずは35だった。
東エレクやアドテスト、TDKが下落。ダイキンやトヨタも売られた。丸紅やデンソー、住友鉱の下げが目立った。一方、積ハウスや日製鋼、三菱自が上昇。日本製鉄やJTも買われた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕