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ファンドラップ、多様なサービス登場で身近に

投信観測所

投資家が金融機関に運用を一任するファンドラップの販売が伸びている。日本投資顧問業協会によると、ラップ口座の契約件数は2021年9月末時点で過去最高の133万5770口座と、6月末時点より約11万件以上増加した。金融商品の販売手数料に依存したビジネスモデルから運用資産残高に応じて安定的な手数料収入を得る資産管理型ビジネスへのシフトを目指すなか、販売会社がファンドラップを中核に据える動きが広がったことが背景にある。

ラップ専用、設定本数が急増

2021年は新しいファンドラップサービスの提供を始める金融機関が相次いだ。ファンドラップ向けの国内公募追加型株式投資信託も増え、21年に新しく設定された専用ファンド(SMA=セパレートリー・マネージド・アカウントを含む)は83本(12月16日時点)にのぼる。前年の36本を大幅に上回り、16年の86本以来5年ぶりの高水準になった。

ここ数年で新しくサービスを開始したファンドラップをみると、それぞれ内容が多様化してきている。富裕層を想定した従来の対面営業型に加えて、オンラインで資産運用を指南する「ロボアドバイザー(ロボアド)」と対面サポートを組み合わせたハイブリッド型、DX(デジタルトランスフォーメーション)を駆使した新しいタイプが続々と登場した。低コスト化と最低投資金額の小口化が進み、資産形成層向けにも門戸が広がりつつある。

新サービス続々、富裕層以外に対象広がる

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は2020年に富裕層向けにファンドラップを新規導入し、21年にはより低コストで少額から始められる資産形成層向けのサービスを開始した。07年からファンドラップを取り扱う古株の大和証券は今年の夏、高齢者に対象を絞った新しいサービスをスタート。資産保全と継承に重点を置き、利用者は生前贈与や相続対策などのサポートを受けられる。

22年にはニッセイアセットマネジメントとフィンテック企業のスマートプラス(東京・千代田)が提携し、DXを活用したファンドラップの提供を始める予定だ。地域金融機関や新規参入企業での取り扱いを見込み、資産形成から老後まで長期にわたる資産運用のサポートを目指す。

ファンドラップは個人が金融機関に運用を任せられるのが最大の特徴で、投資に関する知識や経験が乏しい初心者や、忙しくて投資に時間が割けない人などに適している。今までは富裕層中心だったが、多様なスタイルのサービスが増えたことであらゆる世代と資産階層にも身近になってきた。今後は割高感が指摘されるコストに見合った運用成績や手厚いアフターフォローの実施など、投資家が納得して資産運用を続けられるような付加価値を提供できるかが普及・定着のカギになる。

(QUICK資産運用研究所 望月瑞希)

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