つみたてNISA、1年で1.6倍の586万口座に 3月末
2018年にスタートした積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)は、口座数の増加が続いている。金融庁によると22年3月末時点で586万9555口座になり、過去最高を更新した(図1)。21年12月末からの3カ月で13.2%増加し、前年同期比では1.6倍に拡大した。

つみたてNISAは、長期の積み立て投資を支援するための非課税制度。金融庁による基準を満たした投資信託や上場投資信託(ETF)を毎年40万円まで積み立てることができ、購入した年から20年間は運用益(配当や売却益)に税金がかからない。
年代別の口座数をみると、22年3月末時点で最も多いのは30代の170万口座(図2)。次いで40代が146万口座、20代が112万口座だった。20~40代で全体の7割超を占める。少額から始められる積み立て投資は、働く現役世代が長期の資産形成に使いやすい。制度開始後の伸びも若年層ほど大きい傾向にある。

NISA口座は20歳以上(23年1月以降は18歳以上)なら1人1口座のみ開設でき、利用者はつみたてNISAか一般NISAのどちらかを選ぶ。14年に始まった現在の一般NISA(24年から新NISAへ移行)は、非課税期間が最長5年で投資枠上限は年120万円(金融商品を購入できるのは23年まで)。株式などへの投資も可能で、積み立て以外の買い付け方法でも非課税になる。
「つみたて」と「一般」のどちらを利用している人が多いか、年代別に口座数を比べたところ、若年層ほどつみたてNISAの割合が大きかった(図3)。20代で73%、30代で60%がつみたてNISAを選んでいる。

(QUICK資産運用研究所 西田玲子)