日経平均反発、終値は194円高の2万7696円

16日の東京株式市場で日経平均株価は反発し、大引けは前日比194円58銭(0.71%)高の2万7696円44銭だった。2022年12月15日以来、およそ2カ月ぶりの高値水準を付けた。前日の米株式相場の上昇や外国為替市場での円安進行を受けて投資家心理が上向き、幅広い銘柄に買いが入った。
東証株価指数(TOPIX)は反発し、終値は13.35ポイント(0.67%)高い2001.09だった。終値で2000台を回復するのは2022年11月28日以来、およそ2カ月半ぶり。時価総額の大きい銘柄の上昇がTOPIXを押し上げた。
外国為替市場で円相場が一時1ドル=134円台に下落し、輸出採算が改善するとの見方から自動車株の一角が買われた。株価指数先物への断続的な買いにつれて値がさ株も上昇し、日経平均の上昇に寄与した。
日本政府観光局(JNTO)が15日に発表した1月の訪日外国人客数は約150万人だった。訪日客数が回復軌道に入ったとの見方を背景に「国内機関投資家から訪日外国人(インバウンド)関連の一部に物色が入った」(国内証券トレーダー)との指摘もあった。
午後の日経平均は高値圏ながら膠着感の強い動きだった。「決算発表が一巡し、新規材料の乏しさや戻り待ちの売りが重荷となった」(国内証券)との声が出ていた。
東証プライムの売買代金は概算で2兆6373億円、売買高は11億4174万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1291と、全体の約7割を占めた。値下がりは479、変わらずは66銘柄だった。
三菱自や日産自が大幅に上昇した。川崎汽や関西電、任天堂も買われた。半面、サッポロHDが3%あまり下落した。あおぞら銀や大平金、協和キリンが安い。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕