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骨太案、財政健全化目標「25年度」明記せず 表現が後退

政府が31日に公表した経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)案では、昨年までの方針で明記された2025年度の財政再建目標を堅持するとの明確な記述がなくなった。骨太の方針は年末の予算編成・税制改正に向けて、政策の方向性を定める文書だ。政府は目標そのものは変えていないと説明するが、財政再建の揺らぎをうかがわせる内容となった。

財政再建の目標は国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)を25年度に黒字とし、国内総生産(GDP)に対する債務残高の比率を安定的に下げていくことだ。31日の案は「これまでの財政健全化目標に取り組む」とした。一方で「現行の目標年度により、状況に応じたマクロ経済政策の選択肢がゆがめられてはならない」とし、「必要な検証を行う」と強調した。

経済情勢によっては目標を先送りして財政出動を優先すると読める。山際大志郎経済財政・再生相は31日の経済財政諮問会議後に記者会見し「財政健全化に対して方針を変えたわけではないし、後退させたわけでもない」と語ったものの、目標の位置づけは下がった。

積極財政派が集まる自民党の財政政策検討本部は、PB黒字化の目標年度が「柔軟な政策対応を妨げてはならない」とする提言をまとめていた。一方で総裁直轄の財政健全化推進本部は「健全化の旗は下ろさず」との姿勢を強調。それぞれの最高顧問である安倍晋三元首相と麻生太郎副総裁が、文言調整へ意見を交わした経緯がある。

BNPパリバ証券の河野龍太郎氏は「仮にPBの黒字化目標が棚上げになっても、日銀が金利を抑え込んでいるので、すぐ財政危機になるわけではない。だが金利の抑え込みに成功すると資源配分の効率が高まらず、成長率が上がらない悪循環が深まる」とみる。

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