30日の衆院予算委論戦のポイント

衆院予算委員会論戦のポイントは次の通り。
【G7広島サミット】
萩生田光一氏(自民)主要7カ国首脳会議(G7広島サミット)にアジアの思いを反映すべきだ。
岸田文雄首相 エネルギー問題や食料安全保障、気候変動、保健を含む地球規模の課題について議論する。
【経済安全保障】
萩生田氏 顔認証システムが人権侵害に悪用されないようにすべきだ。
首相 欧米における今後の議論も踏まえつつ、検討していきたい。
【防衛増税】
萩生田氏 43兆円の防衛費を賄う安定的財源について説明してほしい。
首相 国民の負担をできるだけ抑えるべく、歳出改革など行財政改革の努力を最大限行った上で、それでも足りない分は税制措置でお願いする。財源調達の見通し、景気や賃金などの動向を踏まえて、税制措置の実施時期を柔軟に判断する。
【原発】
萩生田氏 原子力の活用に向けた取り組みは。
首相 厳しいエネルギー供給の実情を踏まえると、原子力を含めたあらゆるエネルギー源を活用する必要がある。原発の再稼働や運転期間延長を進める。
【子育て政策】
牧原秀樹氏(自民)子ども関連予算の財源確保への決意は。
首相 6月の経済財政運営の指針「骨太方針」までに将来的な予算倍増に向けた大枠を提示する。
【反撃能力】
浜地雅一氏(公明)長射程ミサイルをなぜ保有できるのか。
浜田靖一防衛相 通常弾頭の精密誘導ミサイルであり、攻撃的兵器とは異なり、自衛のための必要最小限度の範囲を超えるものではない。
岡田克也氏(立民)集団的自衛権行使が可能になる「存立危機事態」で反撃能力(敵基地攻撃能力)を発動できるのか。
首相 個別具体的な事案に即して考えなければいけない。相手国の意思や能力、事態の規模を総合的に考慮する。
岡田氏 米国艦船が攻撃を受けた場合などが行使の具体例に当たるか。
首相 具体的な事態を細かく説明するのは手の内を明かすことになり、控えなければならない。
岡田氏 日本が攻撃を受けていない時に相手国の本土にミサイルを撃ち込むのは専守防衛なのか。一線を越える。
首相 米国をはじめ、他国に対する武力攻撃が発生したからといって無条件で認定されない。
岡田氏 米国製巡航ミサイル「トマホーク」の取得予定数は。
首相 具体的な数の詳細を明らかにするのは、安全保障上適切ではない。
【児童手当所得制限】
岡田氏 自民党の茂木敏充幹事長が児童手当の所得制限の撤廃を提起した。首相も同じ考えか。
首相 一つの意見だ。政府として受け止めながら、内容の具体化を進めたい。
山井和則氏(立民)自民は過去、所得制限は必要だとの立場だった。
首相 社会も変化し、少子化もより深刻な状況になっている。政府として成案を得たい。
【衆院解散】
階猛氏(立民)首相は防衛費増額に伴う増税開始時期までに選挙があると言った。来年4月より前に衆院を解散して総選挙を行うということか。
首相 解散時期は適切に判断する。増税の前に選挙がある可能性は理屈上、排除されない。
〔共同〕