技能実習生の悪質仲介を排除 日ベトナム首相が合意
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【ハノイ=秋山裕之】岸田文雄首相は1日、ベトナムのファム・ミン・チン首相との会談で日本での外国人技能実習生を巡って協議した。就労を希望するベトナム人が悪質なブローカーを介さずに直接、日本の情報を得られる仕組みづくりで合意した。
外国人技能実習生が支払う高額な手数料や失踪などの問題が指摘されている。岸田首相は会談後の共同記者発表で「問題のある慣行を抜本的に変える」と強調した。
岸田首相は会談で多元的なサプライチェーン(供給網)づくりのために中国などの拠点をベトナムに移す日本企業の動きを支援すると伝えた。脱炭素に向けて「水素、アンモニア、バイオマスの分野でもベトナムの現実的なエネルギー移行を支援する」と説明した。
地球観測衛星の打ち上げによるベトナムの防災能力向上のため190億円の円借款を供与すると言明した。紙での貿易手続きの電子化などデジタルトランスフォーメーション(DX)にも言及した。
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